人を心配するテクニック

昨夜、友人Uから電話があった。「ヒマだから電話した」とのたまわった。

電話で「そういえば孤老死の人がいた」と話したら、Uは「そんなのよりもっと物語になる、フランツ•カフカがあったんだ」という。何かといえば、彼の知り合いの男性で、同じ年だという。ぼくも同じ年だ。その男が職業が何か聞き忘れたが、素人童貞らしい(笑)ゆえに結婚せずに、一人暮らしだった。

その人が昨年脳梗塞で倒れた。もしも家だったらそのままお陀仏だったが、悪運強く、路上で倒れた。道行く人が助けてくれて、麻痺も残らずに生き延びた。だが頭を打って記憶を失い妄想しだしたという。友人らしい友人がUしかいないその素人童貞が入院する病院にUが行くと、「今日は5人も友人が見舞いに来た」と言うので、Uはおかしいなと思って看護師に聞くと、誰も来ていないという。

その後1度見舞いに行ってから数週間が経ち、退院しているかと思って病院に電話すると「個人情報保護法の観点から…」答えられないという。押し問答になった彼は頭にきて「誰に訊けばいいのか?」と問うと、病院は弁護士の名前と電話番号を教えた。弁護士に電話をすると、その管財人をしているという。「誠に申し訳ありませんが、ご家族でなければ居場所も生死も言えない」という。

「まるでフランツ•カフカの城だろう。ひどいもんだ」

と彼は憤慨していた。病院も弁護士もひどいなあ…と話して、もちろん素人童貞がどうなるかわからないが、友人Uはそういえば中学の時以来、お節介焼きなのを思い出した。三つ子の魂百まで変わらない。逆にぼくは閉じこもりがちの学生だった。ぼくも三つ子の魂百までである。

ふと、気づいた。友人Uにとってぼくも「見回り」のひとりなのだ。

死んでないか、気落ちしてないか、自暴自棄になって悪さをしないだろうか…と。「心配している」と思わせないで人を心配するのはテクニックなのである。まあぼくもじきに電話しても出ない時が来る。その時はよろしく(何をだ?笑)

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腸内細菌、増やしてます。

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