人生訓の使い方

私の机の前には「五省」が貼ってある。海上自衛隊のスピリッツ。ちっとも唱和していない。その五省をプリントしたクリアファイルがある。

五省は、防衛医大卒の医師にインタビューしたのがきっかけで知った。医師はよく人生訓をもつ。ある外科医は次のような言葉を挙げていた。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である。(チャールズ•ダーウィン)

湖に浮かべたボートを漕ぐように人は後ろ向きに未来に入って行く。目に映るのは過去の風景ばかり。明日の景色は誰も知らない。(ポール•バレリー)

Connecting dots(「点と点を結ぶ」スティーブ•ジョブズ)

自分の好きな言葉をただ挙げて、「座右の銘」「机上の誓い」に留めても意味がない。何もその人を変えない。座右なのにすぐに忘れる。ではいかにすれば生かせるのか?

それはまず、「人生を楽しもう」と思うことだ。

いかに生きるか、いかに成長するか、いかに劣等感を脱するか…と深いことを考えすぎると身動きができなくなる。私には宿命的にその気があるが、ときに深いところの思考はそのままにして、浅いところで生きてみようと思うのだ。

先人達の珠玉の言葉の前に、「楽しく生きよう」と決めこむ。瞬間瞬間、楽しい楽しいと思う。楽しさがあって、他のことがあると。そうすると、先人達の言葉を生かすのも、ひとつの「スタイル」であり「演技」でもあるとわかる。つまり人生訓とは、楽しげに生きるために唱えるセリフすぎないのだ。

浅いところ、つまり人前に出すところが楽しくて、人生訓で満たしていけば、それはやがて自分の深いところにじわじわ降りていく。まわりの人にも好影響を与えていく。生まれ変われる。これが人生訓の正しい使い方である。その外科医は次の言葉も挙げている。

人生は、楽しんだ者が勝ちだ。(米沢富美子)

オモテは日本の守りを固めている。

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