いいものに囲まれておしゃれに生きたくなった。
表参道にあるミナペルホネンのお店「Call」で働く85歳の小畑滋子さんの本『85歳、「好きなこと」を続けるごきげん暮らし』(小畑滋子著 大和書房)を読んだ。彼女の出勤は週2回、火曜と金曜で11時から夕方5時まで。体力からみてちょうどいい勤務だという。なぜ勤めだしたか。小畑さんは79歳で夫を亡くし、心に空洞を感じていた。そのとき雑誌の求人広告を見た。
「 年齢は問いません。人生経験豊富な方、心が健康で100歳大歓迎です」
100歳でオッケーって!高齢化時代ですね。なにしろ洋裁学校の先生もしていた方で洋服が大好きなので、応募しようと思った。自分の経験や思いを誠実に履歴書に書いたら面接の知らせがきて採用。それで週2回、同店の洋服部門(他にカフェとマーケットがある)で働き出したという。ミナの柄はわたしも大好きで、名刺入れやメガネはそれです。
おしゃれをしたい、しようと言う気持ちを失ってはいけないと思うんです。「着るものなんてどうでもいいわ」と思ったら、あっという間に歳をとってしまう。(本書P55)
小畑さんはおしゃれのコツは「シンプル」「自分の体型に合う」「色」「小物」「着こなし」など。シンプルでつくりの良いものを、高くても買う。良いものを長く着る。わたし女性服のコーディネートはまだまだだなーと思う。でも彼女のようにシンプルが合うように体型を維持したいし、体全体を鍛えたい。ただ部屋は乱雑です…^^;;
余計なものは持ちたくありません。物を少なくして暮らしていれば、片付けも掃除も簡単。特に大掃除をしませんが、家の中はひととおりきれいに保てています。(本書P96)
小畑さんはなんでもぽんぽんと捨てる。一方で良いものを長く愛用する。結婚の時に買った時計は60年もの、テーブルや椅子もデンマーク製で数十年もの。部屋の灯りは白熱灯(蛍光灯は冷たいから嫌い)で、1日1回は外へ。午後は図書館、買い物は週2-3回。歩きたいだけ歩くという。
わたしも散歩がしたくなった。どこに行こうか。久々に古着屋を覗いてみよう。片道20分歩いて着くと、店頭のトルソーに飾られたジャケットが目に入った。この古着屋ではもっとも高いかも。迷わず買った。愛用できるもの「だけ」を買うようにしたい。着ない服はバシバシ捨てよう。
帰ってきてふとウィッグを脱いだ。櫛を手にして、いつになくていねいに梳くと、いつもよりだんぜん綺麗になった。見違えるほどである。なあんだていねいにやればいいんだ。ジーンズを脱いで着替えようとして自分の足を見た。意外にも脚線美である(^^)。自画自賛するわけではないが、1年半くらいヨガを続けている成果で、O脚が直ってきたし、日々ワセリンを塗っているので足も白くなってきた(美容水はやめて正解でした)。
ようするに絞りこんで、丁寧にして、やり続ければ綺麗になる。そういうことを教えてくれる本である。わたしもごきげんになってきた。
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