昨夜、酔っ払いから電話があった。このコロナ感染症の自粛のさなか、バーで8時半まで粘ったというので、飲みは自粛明けにせいと叱ってやった。以下、ほろ酔いの友人との会話。
友人「なにしろ1週間ぶりに会社に行ったからね。たまには会社に行くのもいいもんだと思ったよ」
ぼく「こっちはね、仕事がキャンセルでね…」
友人「ええ!?」
ぼく「持続化給付金をもらわないとやってけんよ。夏までが勝負だな」
友人「そうなんだ…。うちも夏までは見えているけどその先はね」
営業は出ているが、編集は全員自宅で仕事に切り替えたという。会社は出版社である。ちょうどNHKでドラマになった本の注文がひっきりなしで、x万部も売れて運転資金がある。ヒットを出す友人はすごい。
ぼく「しかしもうキモは座った。なんせ今マスクを縫ってるもん」
友人「笑」

友人「今回、麻生はどうしたんかね」
ぼく「10万円の話?いや麻生は口が悪いだけだろう。10万円給付には申込手続きがいるって言ってるだけさ」
友人「しかし創価学会がやんやいって選挙ならないと青ざめた山口が安倍を押して、こうなったんだよね」
ぼく「メンツ丸つぶれ。森田もそうだけど」
友人「保守を配したはずなのに別荘に隠れる自己保全だもんねえ」
ぼく「女を上げたのは小池、男を上げたのは熊谷だね」
友人「これからどうなるんだろうね」
ぼく「わからんよ。しかしねある意味騒ぎすぎ」
友人「それはあるけどね…」
ぼく「最初ジョンソンは、自然抗体でいけばいいという感染症専門家の勧めに従ったけど、それだとあまりにも死者数が多くでるのでびびった」
友人「トランプもそうらしいね」
ぼく「みんな甘く見てたんだよね…」
友人「ワクチンはどうだろう?」
ぼく「結局エイズではできなかったからね。むつかしいと思う。抗体をつくるメカニズムまでわからないから」
感染しあって自然に抗体ができるまでには2年3年かかる上に、今では感染が広がったため死者予想数がべらぼうになった。皮肉にもジョンソン首相自身が自然抗体を持てたようだが。また現在世界で65件の研究が進むワクチンも期待過剰はいけない。相手は変異するし、抗体のメカニズムもわからない。ワクチンのせいで自然感染時に余計悪化するという説もある。
ぼく「結局はふつうの病気だとみんなが思えるようになることだと思うよ」
友人「みんなかかる病気か…」
ぼく「がんは日本で年間38万人死ぬ、インフルエンザや肺炎も数万人死ぬ。自殺だって…」
友人「2万人は死ぬもんなあ」
ぼく「そのうちのひとつの病気とわかれば怖くないだろう」
友人「まあね。しかしさ、自粛が始まって10日くらい?」
ぼく「そだね」
友人「その頃の感染者が今でてきて、今日500人だろう。自粛したから500で収まったのか、PCRやってないからほんとうはもっと多いのかもわからない」
ぼく「わからんねえ…。そういえば今年はコロナとソフトバンクという人もいる」
友人「ソフトバンク?」
ぼく「大赤字」
友人「そうだ、なんだっけ、あの投資の失敗」
ぼく「WeWork」
友人「それそれ」
ぼく「ソフトバンクがあかんとなると山一証券崩壊どころじゃない」
ぼくはコロナは怖くない。重篤になれば死ぬだけだし、バカだから風邪は引かないし。怖いのは不況と緑内障である。1930年代の大恐慌は投資の失敗や供給過剰だった。70年代の石油ショックは産油国から飛び火した経済活動の停止だ。リーマンショックは借金が増えてお金が回らなくなった。いずれも供給側か需要側かどちらか。ところがコロナ不況はその両方だ。需要と供給が同時に消えるのは過去に経験がない。ついでに緑内障の進行を疑っている。来月は視野検査だ…
友人「ほんと、どうなるんだろうなー」
ぼく「飲み歩いている場合じゃないよ。自粛自粛」
友人「バーも3人しか客がいなくてディスタンスがあったね」
ぼく「それはなにより」
友人「7時で終わりだけど、もう1杯いい?ってなって8時半までねばって、さすがに今日はこれでおわりだと」
ぼく「そりゃそうさ。パチもゴルフもやめてほしい。大分旅行もだめ」

郊外の町を歩くと休業ばかりだが、それでいい。ぼくはアヴァンギャルドな人間なので、世の中が怖いというときは柳に風である。だが今回は自粛してほしいと切に願う。それほど切迫感がある。ついにたまむすびも感染した。もしも具合が悪かったら、医師がつくったイラストを参考にしてほしい。

専門家会議の尾身先生がいうようにコロナはいったん収まってもまた出てくる。だが一度収まれば、人は慣れる。ライフスタイルも変わる。そうなればもっと収まっていく。なにしろ医療だけでは抑えられない。今自粛すれば3週間後の5月7日は明るくなっているはずだ。ぜひ自粛をお願いします。
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