「今年の漢字」は結果です。それよりも来年の漢字を決めませんか。
年末恒例の「今年の漢字」の発表は「災」でした。確かに災害は多かったとはいえ、2011年の国を揺るがすほどの災害ではなかったし、わざわざ不吉な漢字を選ぶのもなんだろう…と。選定にケチをつけていたYes!高須クリニックの経営者の意見に、珍しく賛成してしまった。
漢字で決めるかどうかは別に、今年はどんな年でしたか。僕の場合、ひとつ成し遂げたが、あまり売れなかった。出版した本(「家族医」人間と歴史社)のことだ。内容は良いと思うが(実際、知っているだけで何人もの人生を変えた)、多く売れないのは何か問題があるからだ。環境のせいもあるが、それよりも結果というものはその人の姿勢や能力や経験がそれを決めているのだから、僕の器がそれを決めた。僕にはまだ大きな器がないってことである。それがわかったのは収穫である。
ところで、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観ました。
70〜80年代のヒーローバンドQueen、そしてクリエイターでボーカルのフレディ・マーキュリーの半生をリアルに描いた傑作。のっけからウェンブリー・スタジアムの「LIVE AID」シーンにどっと浸かっちまって、足で「どんどん、ぽん。どんどん、ぽん」とリズムをとったら、隣の席の人に睨まれましたのでやめました(笑)
僕は映画中、ずっと感涙してました。
NHKのロジャー・テイラー単独インタビューを読んでいたら、ロジャー(Queenのドラムス)は「フレディと父親の邂逅」を描いたシーンを最も感動したエピソードにあげていた。たしかにあれもよかった。
でも僕は、彼が、彼らが創作する姿に感涙した。
フレディがちびた鉛筆でフレーズを手書きしたメモをポケットに突っ込む、空を見あげてボヘミアンとつながる夢想をする、もっと高音を出せ!とロジャーにしつこく求める、仲間割れしそうな一触即発でも、観客と一体になるリズムをバンドみんなで創っていく。ああ!思い出しただけでウルウルしてる。
創作は素晴らしい。
人に与えられた最も崇高な能力である。それをやらないで死ぬのは無念すぎる。やれよ、やればいいんだよ。反響は結果に過ぎない。自分なりの響きを残せればいいのだ。
フレディがAIDSに罹患して死んだのは災いだったのか、宿命だったのかわからないけれど、彼はものすごいクリエイトをした。だから幸せだったんじゃないだろうか。
だから創作をしよう。
出した本が再び売れるように、次の本を考えている。既にプロットもあるし、書き方も決まりつつある。出すあてはもちろんあとで探すが、締切のある仕事をしながら、創ることはやめるもんかと思っている。
来年の漢字はだから自然に決まった。「飛」という字である。その創作のキーワードでもあり、災よりいい響きがあるでしょう。もうひとつ心にある漢字があるが、それは来年ではなく再来年かもしれない。どっちにしろがんばってみよう。
結果をあれこれいうのではなく、結果をつくるためにあれこれいおう。映画ではなく本物の「LIVE AID」をはっておく。今日は以上です。
郷さんの言葉には、創作には、愛があります。
その言葉が確実に、誰かを救っています。
おそらく、郷さん本人が思っている以上に。
今年もたくさん救われました。
心からの感謝です‥‥。
MIMOさん、あなたこそです〜。
その歌声は人をやさしくし、
人と人、心と心の壁を崩し、
無数の涙の滴を一つの流れにして、
母なる海に注ぎ込む……
という感じです(^^)
どうもありがとうございます!
来年もクリエティブに励みましょ!