ローソンが農園の経営に――“誠実短小”の生鮮物流への挑戦

今日はビジネスメディア誠で連載する「郷好文の“うふふ”マーケティング」へのリードです。

ローソンが農園の経営に――“誠実短小”の生鮮物流への挑戦
ローソングループが野菜を安定供給するため、香取市の芝山農園と共同出資で設立した農業生産法人ローソンファーム千葉。「中抜きを廃す」というサプライチェーンの改革のウラにはどんな苦労があるのだろうか。続きはこちら


今回は農村で行われたプレス発表がベースのエッセイです。天気の良かった台風の前日(9月7日)、千葉県香取市で大勢の記者団を集めて発表会が開かれた。農場の出荷ヤードから、ビニールハウスで栽培する小松菜畑に移動。NHK、TV東京などTV局もいる報道陣に混じって、物見遊山気分?の我ら二人(cherryさんとぼく)は楽しみました。


報道陣がローソンの前田執行役員を囲んで質問攻めにし、農業王子の篠崎さんに収穫ポーズを依頼するTV局を尻目に、ぼくらはカッターナイフで小松菜収穫をしてまして(笑)。これがあんがい楽しい。郷に入れば郷に従え。土の香り、小松菜の凛とした姿、自然っていいですね。


ほらほら帽子男、撮影の邪魔だよと言われつつも(笑)、意外にヒアリングするのがぼく。篠塚さんにも前田さんにも、しっかり単独コメントを取った。何せローソンですから、メディアは紹介しまくるわけで、その中で素浪人ライターが独自な記事を書くのは簡単じゃない。

【魅力ある農業のひとつの事例に】
ローソンファーム千葉の母体の芝山農園は、20代のイケメン篠塚さんが社長を務め、さらに若い農業研修生もいる。若々しい農場だ。

しかし現実には、全国の農業人口は減少する一方である。9月7日に農林水産省から発表された2010年の「農林業センサス」(速報値)では、本年2月現在の農業就業人口は、05年に比べて75万人減少、260万人となった。過去5年の減少率は22.4%という大きさ。さらに高齢化も進み、平均就業人口は65.8歳と還暦を大きく上回り、後継者へのバトンタッチがまったく進んでいない実態もある。

総就業人口6,600万人に対して農業就業人口は4%に過ぎない。それでも自給率40%(カロリーベース)、総生産高8兆円は凄いとも言える。それでも農業就業へシフトがないのはなぜだろうか?ローソンファームの挑戦は、農業が魅力ある仕事であることを若年層に示す社会事業という側面もあると思う。

【ローソンの3つの柱】
さてほんとうに流通時間を短縮できるのか?鮮度はどうか?そこまで確かめるのが報道者のスジである。そう考えて翌日地元のローソンストアに行くと、まだ朝早かったせいか、野菜はさっぱりだった。


ちょうど池袋に取材の用事があり、北池袋のローソンストアに立ち寄っり、小松菜を買った。画像の左の小松菜が池袋経由で、右は記者向けにお土産でもらったもの。同じ顔してますね。にんじんとカボチャ、じゃがいもお土産もの。

これで105円だとスーパーで買うよりは割高だが、少子高齢化社会のお客さまは、お一人様量で買い置きしない。これがぴったり。これからは都心型ミニスーパーの時代。通年収穫で意外に料理の幅が広い小松菜は、中心アイテムになりうる。

ローソンでは3つの柱がある。生鮮、ヘルスケア、店内調理。自社系列農場から収穫した野菜でヘルシーな総菜やお弁当、店内調理をする時代がくる。野菜のネット販売・留め置きやご近所配達もありだ。コンビ二変化のさきがけが小松菜なのである。

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