アートで平和を勝ち取る。

夕方遅く、ようやくメドが付きました。


明日から開催の『アートエイド アートで東北を支援しよう』展示・販売イベント準備。陶器、ガラス、ポストカード、ブックジャケット、スケッチブック、絵本、アクセサリー、そしてTシャツやポロシャツまで…テーブル陳列をずら〜り。また展示プレートやポスターパネルを作り…細かい作業をたっぷり。展示という創造支援で手が喜びました。

さて一方、NYではこんな展示準備が行われているそうだ。


ぼくの展示準備と比べるのもおこがましいが、今夏のVenice Biennale/ベネチア・ビエンナーレアメリカ・パビリオンの展示準備は凄い。“戦車”や“体操”やパイプオルガンが占拠するという。プエルトリコのアーティストJennifer AlloraさんとGuillermo Calzadillaさんが創り上げるものは何なのだろう?

There will be a 52-ton military tank turned upside down and topped with a treadmill and an Olympic runner; a classical-style bronze sculpture lying inside an open tanning bed; a custom-made pipe organ incorporating a fully functioning A.T.M.; and a 21-minute video that depicts the island of Vieques in Puerto Rico, which until 2003 was the site of bombing experiments and war games for the Navy. 引用元 

「52トンの戦車をひっくり返し、その上にトレッドミルを乗せ、オリンピックランナーを走らせる。ベッドの内側にブロンズ像を寝かせ、カスタムメイドのパイプオルガンはATMになり、21分のビデオではプエルトリコのVieque諸島を映し出す。そこは2003年まで米国海軍の爆撃実験と演習に使われていた」


各展示にはオリンピックでメダルを取った体操選手達8人が、こんなパフォーマンスをするという。平和へのメッセージであり、人間の身体への尊厳、便利な生活への警鐘、きっとそんな意味があるのだろう。


いずれにせよ、プエルトリコの人がビエンナーレでアメリカを代表するのはもちろん初めて(著名アーティストを破って勝ち取った)。そのコンセプトを実現するための準備も凄い。戦車は英国から、オルガンはドイツから、ブロンズ像はバークレイから、ベッドはインディアナポリスから… そして体操選手達。なぜこんなアヴァンギャルドが?

“After this long period of commercially oriented art, it’s nice to bring back other kinds of experimental practices,” Ms. Allora said. “It is an important reaction to everything else in our so-called contemporary society, where it’s all about texting and instant messaging and everything is so far away from the here and the now and the present. Anything that refocuses the moment is a luxury.” 引用元 

「過去何年もビエンナーレでは商業アートが続いていたから、今回は実験もいいでしょう」Alloraさんは言う。「現代の社会はテキストや即席メッセージがすべてでしょう。そこにリアルな存在感のあるものをぶつけるのは意義があるんです。そういう瞬間に再びフォーカスできるのは贅沢なことよ。

ちょっと意訳したが正しいだろうか。

さてアートエイドの展示現実に帰ろう。今回はチャリティが趣旨だから、展示作品のメッセージも“平和” “ハート” “愛” “自然”が見えてくる。自然や安全は「求めるもの」「願うもの」であると同時に、「勝ち取るもの」でもある。そのためにアートは「身体を張る」ものでもある。次の被災地支援展示会では、平和を勝ち取ることをテーマにしてもいいと思った。


展示場は消灯…明日まで。

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