2022年の漢字は「戦」でしたね。ウクライナへのロシアの侵略、東欧や極東での戦の匂いゆえにさもありなん。ではあなたの今年の漢字はなんですか?
わたしの去年(2021年)の漢字は「女」である。自分のなかにいる女の発見、驚き、たしかめ、確信、行動とつらなった。その延長線上にある今年の漢字はなんだろう。
「軸」だと思った。
わたしは女性になりたいという自分の本性を知り、目をそむけず自分を認め、隠さずに出していった。すると肩の力が抜け、荷が下りっていった。すると、心の中で変化があった。小さな人間関係のことで、じゅくじゅくと反芻して悩むくせがなくなった。それでいいじゃない、わたしから去っていくなら構わないじゃない、だってその人にはその人の考えがあって、わたしにはわたしの考えがあるから。
だんだん自分とひとの考えや態度が、自分のなかでぶつかりあうことがなくなった。自分を認めることで、相手も認めることができるようになった。外の世界に振り回されることがなくなってきた。
なぜだろう。本当の意味で「自分中心」でいられるからだと思った。
自分中心といっても、自己中心的ではない。結局、自分がどう見るか、どう感じるかでこの世界は存在している。今まで50年間、わたしはわたしの生きる世界を自己中心で見ていた。自分の思いというフィルターで見ていた。その像はひどく歪んでいた。自分の目や心が歪ませていたからだ。孤独、妬み、自己顕示欲、その他歪ませるものいっさいによって。
トランスジェンダーとなって素直になれると、見方や感じ方が、あたかも360度でできるようになってきた。自分の見方、相手の見方、そのほかのひとの見方、それらを360度映像のようにぐるりと見ようとするわたしがいる。わたしはずっとそこにいて、わたしの周りにすべてがいる。
自分中心のピポットターン。それが「軸」の漢字である。
まだブレブレの軸だけど、この境地を大事にしたい。来年の漢字の候補も思いついた。2つの穴を開けて飛ばす竹とんぼがある。ふつうの竹とんぼは軸を両手でぐるぐるして、その勢いで軸も羽も飛ばすが、この竹とんぼは羽をさして、手元で軸を回して、羽だけを空へ飛ばす。軸は手元にある。自分はつねに地に足をつけ、思いだけを空へ向かって飛ばせていく。そういう年にしたい。
さて、あなたの今年の漢字はなんですか?一年の総括をするためにも考えてみてくださいね。
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