2012年から9年続いたベトナム人留学生の就活支援講座(就活で内定を得るための講義)は、前回講義でお役御免になった。そのワケは私ももうトシなので就活についていけなくなったせいだ。潮時だーと思っていたら、どうしたものか「ビジネススキル講座」という会を主宰者に作っていただき、10月に講師をした。良いような悪いような、またやる気が出てきたという話を。
10月の参加者は、日本で就職して2ー5年の若手ベトナム人15名。3回シリーズのオンライン講座、テーマは『プレゼンテーション』。キレ者が多くてビビったわけじゃないのだが、初回講義のデキがさんざんで…。伝わらない、おもしろくない、退屈された。言い訳だがオンラインで15名をハンドルするのはけっこう大変。ハハンと言われることを伝え、皆に話させねば満足しない。初回はそれにミスった。
で、2回目は5名ほどドロップして10名になった。負け惜しみではなくそれが良かった。人数減で時間に余裕もでき、1回目の反省と生徒からの忌憚のない評価や改善要望も反映して、内容は改善され、生徒の発表練習も素晴らしかった。なんだできるじゃん(笑)生徒さんも満足された。起死回生の一枚はつぎの画像かな。
プレゼンというのは5つのステップがある。第一段階は「一方通行の情報伝達」、第二段階は「相手に興味を持たせる」、第三段階は「相手を変える提案を盛り込む」、第四段階は「相手が良くなる」、第五段階は「自分が成長し出世する」。プレゼンとは伝えればいいのではない。相手を変えて、自分を伸ばすためにやる。それを意識すれば、おのずと内容が良くなる。
そして田口一成さん(株式会社ボーダーレスジャパン)の素晴らしいTEDスピーチ(人生の価値は、何を得るかではなく、何を残すかにある」を紹介したら、皆感銘を受けていた。
田口さんは人生で何をしたいかモヤモヤしていたが、外国人の賃貸住宅の入居が難しいことを知り、自ら家賃保証人になった。入居者から「日本人の友達が欲しい」と聞いて、日本人と外国人の混じるシェアハウス事業を始めた。入居者のミャンマー人の農家を助ける起業をし、日本に販路も作り、バングラデシュ人の雇用を増やす工場を建てた。凄いが、ほんとうに凄いのは、彼は自分という枠を超えたこと。一人でやってないで、みんなで起業をして1兆円企業グループを作ろう!彼が人生で残そうとしたものは何か?
「田口スピリッツ」である。無形なんですよ、これがいい。
講義でこんな話をみんなでして、最後の演習では「あなたが人生で残したいもの」をスピーチしてもらった。これが良かった。「ベトナムに図書館をつくる(日本の図書館はすごい)」「子供たちの笑顔を残す」「youtubeでベトナム人の日本滞在日記を発信する」、極めつけは「自分の住む地域の人の葬式で使える写真を撮ってあげる」葬式に使える写真はなかなかないので。
人生に残すものはモノやハードウエアとは限らない。見えるものとは限らない。私はひとの心に残るものを書きたい。ひとの心を動かすものを書きたい。今までずっとモヤモヤして劣等感に悩んで、人の中に入れず苦しんできたことを土台に、そうならないようにする方法を書きたい。カンレキからのリボーン、それが私のプレゼンテーション。あなたのプレゼンテーションは何ですか?
12月も開催のビジネススキル講座の資料をまとめだした。テーマは「提案書を作れるようになろう!」。営業提案、業務改善提案、新事業提案の3つの提案書作成を、おもしろい演習と共に学び合いたい。ドロップ発生には気をつけます(^^)。
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