50代から60代の人のために、友人からいいことを聞いたので書き留めておく。
1、心の雑草を抜く。
2、生活と友情とセックスは別物
3、60代は第二の青春。
1の『心の雑草を抜く』とは、作家の齋藤孝氏が『50代で「うつになる人」「ならない人」決定的な差』というエッセイのなかで書いていたことば。齋藤氏は50歳を過ぎてからうつが芽生えてきた。仕事は一通りやった、肩の力が抜けた、この瞬間に心に雑草が生えだし、いつのまにかびっしりと雑草だらけになって身動きがとれなくなっていた。それがうつだった。そこで齋藤氏はこう語りかける。
人生の2周目にはいりませんか。
この1年で何か新しいことを始めたか?スポーツや武道がいいというのは彼らしい。雑草をどう抜けばいいのか?去年60歳になったぼくはぼくなりにやりだしていた。たとえばカーテンを替えた。部屋の雰囲気が変わった。頭をさっぱり坊主にして雑念が消えた。さらに財布を替え、下着を一斉に買い替えた。小さなことだがこういうのが「雑草抜き」ではないだろうか。
2の『生活と友情とセックスは別物』というのは、往年の米国映画『キャバレー』の話からだ。アメリカ人のダンサーの娘と、同性愛の作家志望の男性との間に芽生える友情がテーマ。結局は恋におちて結婚する。だがダンサーの娘は作家志望の男のではない子を宿す。生まれた子のおむつを洗うのは作家志望の男、という話である。
教訓。その三つは別物であり「ひとつにしてはいけない」。
人間社会は、生活と友情とセックスをひとつにする「結婚」という仕組みをつくって社会を維持する。本来別物なのにひとつにするから問題がおきる。別物にできるのが60代だという。
それが3の『60代は第二の青春』である。
子どもは独り立ちし、自分の仕事もやりきり、まだそれほど老化もしていない、生活に余裕があれば自由に青春を謳歌できるというのだ。友情を結べる人と出会い、肉体関係は別の人と、もちろん生活を共にするなんて面倒なことはしない。そうなのか、青春の予感があるゆえにぼくは腹筋を鍛え、スリムになってジーンズを2本も3本も買い、ついでに靴まで2足も買ったのか、と妙に納得した次第である。あとは生計の余裕だが、これが難問である。
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