ベトナム人留学生の就活支援の講座でお世話になっているNPO法人から、来年の年賀状に寄せ書きする言葉を求められた。トザマの僕に声がけしてくれてありがとう。
寄せ書きの言葉は「漢字二文字」という条件。さて…
今年はコロナのせいで悶々としたから「悶々」というのは新年に相応しくない。まして来年への言葉ではなく今年を表す言葉だ。もっと良い言葉はないか。齢がひとまわりして僕ももう終わりだな…と何週間も考えていたので「終末」はどうか。もっと縁起がよろしくない。うーんと鏡を見ると、既に短く刈っていた頭髪をセルフカットで丸めるようにした頃から、気持ちがアガってきたのを思いだした。だからといって「坊主」というのはやはりあの世に通じる言葉である。
ちょっと真面目に考えた。弱い自分を突き抜けたいので「突抜」という造語だ。どこか間が抜けているので却下。加齢をぶっとばしたいので「駆抜」という造語だ。抜け駆けするみたいなのでやめた。考え疲れて二文字のことはすっかり忘れた。
その翌々日、散歩途中で思い出してまた考えた。お前は来年どう生きたいのだ?と自分に問うた。めんどうくせえから熱く生きようぜえ!と自分が言った。どう熱くなんだ?と問うと、レベルの高い文を書けるようになろう、孤独と救済の物語を書こう、愛してくれる人を見つけよう、と自分が言った。よしそれなら熱く動こう、と思えた。
そこで「熱動」という二文字が降りてきた。辞書を調べても無いことばなのでオリジナル。
昨今ネットニュースに踊る漢字二文字は「逼迫」「蔓延」「抑制」「感染」「自粛」「危機」「閉店」「時短」「無策」…こんなことばかり考えているから気が重くなる。頭から追い出せ。
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