働き方改革ではなく払い方改革を!

平成の総決算が始まっているが、経済評論家の森永卓郎さんのコメントが良かった。NHKの「とてつもない大転落」である。趣旨は次の通り。

1、日本経済の世界シェアは平成元年の18%から30年の6%に落ちた。
2、その原因は人口減ではない(わずかに増えている)
3、売上の分配が人件費にまわらず資本家ががっぽり(カルロス•ゴーンはその象徴です)
4、格差社会に上手に身を隠す300万人の富裕層
5、働かずにお金を儲ける人々(仮想通貨がその象徴です)
6、会社は従業員のものでもなく顧客のものでもなく資本家のものになった
7、使い捨ての労働力が創られ動員された(転職者、フリーター、パート)
8、だからこそ一人一人が人生を考えなきゃならない
9、人工知能社会では「アーティスト」にならなければ生きていけない

ポイントは「いかに生きるか」であろう。森永氏はこう言う。

私は人生をよく考えるべきだと思っています。3つしか人生のコースはないと思っていて、ハゲタカになるか、資本のしもべになるか、アーティストになるか。どこに自分の幸せを見いだすか…

今の政府も役人も完全に資本家寄りだから、「働き方改革」を推進するのである。そのほんとうの意味するところはこうだ。

企業のしもべ路線を堅持しなさい、既存の経済のために身を粉にしなさい、でもあまりに長い労働時間は救ってあげます、自殺されたら困りますからね。子供も産んでいいですよ、託児所はつくりますから。保育品質はお任せしますけどね。

ひとことで言うと「奴隷のままでいなさい」と僕には聞こえてしまう。時の政治のするべきことは支持基盤の要望を受け止め、それを政策にすることだから、資本家をバックボーンにした現政権がすることとして当然である。

だがそれさえ盤石ではない。ひとつ予言をしよう。次の新元号の幕開けは不況で始まる。中国不況、不動産不況、オリンピック不況、仮想通貨不況……と表現はいろいろだが、とにかく不況である。仮想通貨のネオ富裕層は半減するだろう。どっちにしろあぶく銭なので。わずかに残った中流は消滅し、格差がますます厳しくなる。
 
ここからの次の30年が始まる。これが現実だ。だが「屈まない者はジャンプできない」というたとえの通り、僕は価値観さえ転換すれば再びジャンプできると思っている。

森永氏が言うように「アーティストになれ」「変人になれ」がその処方せんである。かんたんに言えば、独立自営できるものを持つことである。それが働き方改革やAI革命という津波に巻き込まれない唯一の道である。

アーティストと言っても芸術一般だけではない。研究者もアーティストなら医者もアスリートもアーティストである。AIには書けないプログラムを書けるエンジニアも、めちゃ旨いパン職人も、時計マイスターも、ダンサーもヨギも落語家も、みんなアーティストである。自分らしさを発揮できるスキルや芸を持つならば、それはアーティストである。

ものづくりもサービスもそして知能も自動化される時代になると、人々はそれ以前の時代にもどろうとする。産業革命以前の価値を探そうとする。それをネオルネッサンスと呼ぶか、堺屋太一氏の「知価社会」と呼ぶか、名称はどうでもいいのだが、我々は不況に耐え、人生100年時代も見据えて、自立しなければならない。それはアーティストになることだ。

そこで社会変革が必要になる。「働き方改革」ではなく「払い方改革」である。

平成の30年、僕が感じる最大の問題は「アートにカネを払わなくなった」こと。音楽は無料、新聞も激減し本も雑誌も売れない、コンサートはヒマとカネのある富裕層のものになり、無料で目に付くのは泡沫のお笑いばかり…

1億総アーティスト時代ではそこが障害になる。文化こそ価値がある、価値を認めて払う社会にしたい。ここが政治のほんとうの出番である。

たとえば「アート単価」のガラス張りである。アニメーターってこんなに安いのね…とため息をつくばかりではだめ。今、携帯料金を是正しようとするように、政府は単価を上げるように強制的に誘導せよ。そのためにあらゆるアート単価をガラス張りにしたい。

また「アーティスト税制」の創設も必要だ。アート活動には消費税撤廃。基礎控除や費用控除も限りなく大きくする。一般企業でも有給休暇や育児休暇だけでなく、アーティスト休暇をもつべし。アーティストの教育活動にこそ予算をたっぷりつけてほしい。大学や高校は海外の学校と合併すべし。海外留学ではなく、海外でも日本でもどこでも学びたいことを自由に学べるようになればいい。開国しないと進歩はない。

以上、まともに歩んだらほとんどが奴隷である。心身消耗しながら一握りの富裕層を目指しますか。それとも儲からないが(^^)アーティストになりますか。あなた次第であるが…

冷たい現実を乗り越えていこう!

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