今日は医者をハシゴした。といっても午前中は“ドクターの肖像”の取材で、高名な内科医にお話を伺い、午後は舌下免疫療法を開始するため、アレルギー内科に通院したのだ。
今年はとりわけ花粉症の症状がひどかった。2月から5月アタマまで3ヶ月以上ゾンビだった。ゆえにシダトレンまたはシダキュア (舌下免疫療法)を始めるか真剣に悩んだ。金もかかるし手間だし、何より「効果が出ない人」も2割いるという。見送ろうか…と思ったが、11月になって背中を押したのは、来年の花粉量が爆発的に増加するという予報と、あと1-2年は生きながらえて書きたい文を書き抜こうと誓ったからだ。
2018年11月13日、意を決して近所(といっても20分以上かかる)の内科医に行った。選定理由は「アレルギー学会に所属する」「シダトレン処方医」という条件である。院長の経歴、出身大学(某私立医大)はもちろん、かつての勤務先、論文まで調べた。口コミも読んだ。PRサイトのインタビューも読んだ。
初診では問診とアレルギー抗原を調べる血液検査を受けるのだが、往生際が悪いのでヤボなことを訊いた。
「センセ、効果が出ないという人もいるそうですが…」
N医師はメガネをキラリと光らせて僕を見つめた。
「うちでやっている人では効果が無い人はいません」
おお、そうきたか……。患者数まで問い詰める勇気はなかった。だが検査代は節約することにした。
「センセ、検査項目は最低限でいいです」
春のスギと初夏のヒノキに絞った。結局それがツライ時だから。検査項目は抹消血液像(自動機械法)、B-V(静脈採血)、CRP(炎症反応)、非特異的IgE定量、特異的IgE半定量•定量、以上で約2500円(3割負担)。ある程度フルでやると5000円ほどになるだろう。そして今日は検査結果を聞きに再来である。アレルゲン検査チャートというのをくださった。N先生いわくー
「確実に出てますね」
IgE値を見ると、スギは24.30Ua/mL、クラスは「4」、ヒノキは6.62Ua/mL、クラスは「3」で、両方とも「陽性」と判定された。ちなみにラボはBMLである。まんまと鳥居薬品(この療法で儲けている薬品会社)の術中にハマることになったが少しでもよくなればありがたい。今日からシダトレンを始めました。最低2年か3年、これから台風が来ても地震があってもやり続けることになる。とほほ…。
いったん会計を済まして、隣の薬局でシダトレンを処方してもらって、クリニックにもどった。1回目の投薬をしてくれるそうだ。
「あーんして、はい舌をあげて」
舌をあげるのがわかりにくい。鏡が欲しい。指であげて薬を噴霧(プシュ)してもらって2分我慢。その間、聞きたいことがフツフツ湧いてきた。薬を飲み込んでから一つだけ質問した。
「センセ、このプシュを何時にやると最大の効果があるとかありますか?」
N先生は笑って何時だって同じです…と取扱説明書に書いてあることだけを答えるのだ。つまらん人だ…
一応医療ライターの僕は「免疫機能の生体リズム」という研究を読んだことがある。180人の健康な人にツベルクリンを注射して、皮膚の発赤を調査したところ、発赤の直径は朝7時に最も大きく、22時に最も小さくなったという。あるいは移植された腎臓の拒絶反応を時刻別に調べた研究がある。拒絶反応が大きいのは夜23時から翌朝午前中だという。つまり免疫反応が過敏になるのは夜中、ゆえに免疫の抗原を体に入れるシダトレンは、昼間にやる方が副作用が小さい、これが僕の仮説である。
まだ疑問はいっぱいある。たとえば皮下注射療法と舌下免疫療法ではどちらが効能があるのか?シダトレンの効果を調べる全国患者調査はあるのか?IgE値が下がらなくても鼻炎症状が治まるというケースがあるそうだが、それはなぜなのか?…などなど。
医療ライターゆえのマニアックな質問だろうか?いや決してそんなことはない。
レベルや内容はともかく、今どきの患者は医療知識を豊富にもっている。だから患者は医者と医療の雑談をしたい。雑談しながら知識を正してくれる、そんな問診を診察室でしたいのだ。「こういう免疫の研究があるんだけど、まあシダトレンでは関係ないですね」といってほしいのですよ。
午前中の内科医があまりにも知識の宝庫なので、比べてしまったせいもある。だが地域の内科医(できれば総合診療医と標榜できるといい)こそ、体全体の医療知識、健康知識を豊富にもって、おもしろおかしく語れるのがいい。そうすれば患者は信頼してリピートするし、口コミが良くなると思います。以上、イヤミな患者の戯言でした。
Being a long time hey fever sufferer myself , I know it can have a negative impact on a person’s quality of life and disrupt our productivity of every day’s work.
Somehow my symptoms have improved as i get older.
Hope this 舌下免疫療法 would help and works on you.
Good luck , take care
chu san, thanks for your comment and I envy your status improved hey fever.
I will go to the clinic for the cedertrain or 舌下免疫療法 after going to the eye clinic for my glaucoma or 緑内障 this afternoon。
What a drag it is getting old … -_-;