心の医療の現実

先日、ある高名な精神科医にインタビューしました。2019年1月号のドクターの肖像、読みでがある文にしたいと思っています。するとちょうど良い記事をドクターズマガジン S編集長が紹介してくれました。
 
 https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/miyaoka/201809/557637.html

この日経メディカルの記事にあるように、精神科の患者の扱い、精神科医の診療姿勢、その病院運営には数々の疑問があります。マコトにピシっと問題の核心を突き当てた良記事です。

それでひとつ思い出しました。精神科医療業界ではよく「患者の固定資産化」が囁かれるそうです。入院させて、薬をたくさん投与して大人しくさせて、ずっと退院させない。そして入院日数の限度がくると、他の施設に一時移して、また病院にもどす。ゆえにお金を稼ぐ固定資産というわけです。

さすがに昨今は少なくはなったのでしょうが、それでも多剤投与はいっぱいあるようです。もちろん5分間診療なんてくさるほどあるでしょう。診療報酬の規定が5分以上となっているからです。そんな右から左への診療でこころの病気が治るわけがないのです。
 
そういう診療と戦ってきたのが、小松先生との共著『家族医 心の病がなおっていく道』の主人公、小松信明先生です。お年もけっこうな(失礼)81歳で、本格的な精神分析医の最後の末裔と言われています。ある意味で貴重品です(笑)小松先生はかつて30分を超える面談なんてざらだったそうです。そんなにやっても儲からんですよ、診療報酬上は5分でいいんですから。小松先生はただ患者をなおしたいから。どうしてもなおしたいという熱意があるからです。ご自身も患い、家族にも患ったひとがいる。だから切実であり、患者さんの切実さが心のそこからわかります。そうしてたくさんの患者さんをなおしてきました。まだまだ一人でもなおしたいのです。
 
この本は読みづらいかもしれないけれども、読むときっと嫌になるだろうけれど、だからこそ患者と家族の現実があります。埋もれるにはもったいない本です。この本だけでなおるとは言えませんが、最低限、原因に気づけるきっかけを作ります。心から気づけるのは、読了後半年かもしれません。数年後かもしれません。プチ双極性障害(笑)の僕自身、自分への親の愛情の薄さに思い至ったのは、小松先生と出会ってから1年、いや1年半後くらいだったと思います。それだけ深層心理にあるものは自分で上げようとしても、上がってこないものです。
ほんとうに困っている家族に、良き心療内科医、精神科医に出会ってほしいです。そのヒントにも本書はなろうかと思います。
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