朝日新聞に「心理的虐待が半数超 子の面前でDV、通告増加」の記事で思うこと

朝日新聞に「心理的虐待が半数超 子の面前でDV、通告増加」という記事が掲載されていますが、政府の平成29年度速報値では、総数は13万3778件と前年より1万件の増加となっています。その内容は次の通りです。

身体的虐待:33,223件(+1,298)
ネグレクト:26,818件(+976)
性的虐待:1,540件(-82)
心理的虐待:72,197件(+9,011)

虐待死事例をみると、実母の抱える問題では「予期していない妊娠」が目立ち、加害の動機では「保護を怠ったことによる死亡」「子供の存在の拒否、否定」が高い割合で、しかも「0歳」がもっとも多いとなっています。対策提言として「関係機関の連携及び適切な引継ぎによる切れ目のない支援」「児童相談所及び市町村職員による丁寧なリスクアセスメントの実施と評価」などが挙げられていますが、これが効果があるなら虐待件数は減っているはず。現実はどんどん増えているわけです。なぜでしょうか?

それは、家族の心の問題は家族にしかなおせないからです。

施設も政治も医療もその支援ができるだけです。施設にお任せで治ることはないと思います。投薬だけの医療に任せてもだめだと思います。時間はかかっても、真の原因に向き合うところからのスタートが必要だと思います。

心療内科医師、小松信明先生の診療には「真の原因」をさかのぼる力があります。深刻なケースでは、たとえ時間がかかっても、先生の精神分析をベースにする診療しか方法がないと僕は思います。

拙著「家族医 心の病がなおっていく道」では、七つの家族の症例から、子どもたちが心を閉ざす原因と、なおっていくプロセスー葛藤、絶望、母と子の再会、そして希望を描きました。家族の力を引き出す医療の力を書きました。ほんとうに困っていて、なんとかしたい、そういうご家族のために書きました。「うつはこうなったら治る」「これだけやろう」というお手軽は本では決してありません。重いところもあります。知らなくてすめばいいと思うかもしれません。ただ軽い読み物で治るくらいならみんな治っています。

まだ全国の津々浦々の書店の棚に並ぶことができていません(アマゾンなどネットでは購入できます)ので、このブログをお読みいただいた方で、ご家族の心の病に悩む方、3名さまくらいまでですが、贈呈させていただきます。13万のご家族の一助になれれば幸いです。メールでご連絡ください。(goアットマークcotoba.jp)

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