How to ドクターの肖像

今回のドクターの肖像もきつかった。昨日は朝3時に起きて書きだした。なかなかハマらず4時半から二度寝した。今朝も3時に起きた。締め切りもあるのでがんばった。夕方4時にようやく9合目まできて、脱力した。ヘタだから遅いのだが、精魂込めているからという言い草にも聞く耳をぴょんと立ててほしい。

そんなドクターの肖像の最新刊は、ドクターズマガジン2018年8月号、山口芳裕氏、杏林大学の救急の雄、人呼んで「山口組長」(笑)である。何しろ滑り出しがいい。引用させてもらおう。

 1980年、全国から救命医療を志望する若者たちが、香川県郊外の小高い丘の上に登ってきた。目指すのは香川医科大学、国立大学初の救急医学講座である。副学長には、大阪大学医学部附属病院の“特急”(特殊救急部)で、日本の救急医療の創設に尽くした恩地裕氏が就任していた。救急の開花期に向かう勢いと夢があった。とはいえ様々な欲望のある若者が、あえて人の生死の境界線に立とうとするには、何か強い理由があるはずだ。同大第1期生の一人、山口芳裕青年の姿には理由が滲み出ていた。
 彼は香川大学に入学すると、まっすぐに恩地副学長に面会してこう訊いた。
「私はどういう6年間を過ごしたらいいでしょうか?」

開校したばかり香川医大に入学し、使命感に燃えていた。大検資格で合格という謎の医学生である。啖呵を切る男である。礼儀正しい男でもある。剛直なまでに人命救助をトッププライオリティに置く男である。何しろハードボイルドである。

実は原稿段階で、杉浦編集長が「冒頭に同期の山本晋先生のこと入れるとウザイですよね…」とコメントを書いてきた。山本先生は3月号で取り上げた医師で、香川医大の同期入学なので、そのことに触れたらどうかという提案である。僕は「ハードボイルドには友達はいません。探偵沢崎には名前すらありません」と編集長に返信した。

固いものが好きな方は著者分が数部はあるので(編集長は著者分を余分にくれるのを忘れているらしい…)、連絡をいただければお送りします

だがね、たった一度のインタビューで人間をつかんで書くのはどれほどむつかしいか、ほとんどの人にはわかるまい。狂いそうになるのですよ。人間とは多層なのである。ある資料に、人間を「システム階層」で捉える図がある。

最下層の「分子」から始まり、「細胞」「組織」「臓器」「神経内分泌免疫」、そしてそれらを包含する生体階層つまり「人間」は、その上の階層である「家族•コミュニケーション•文化」をまとい、最上位の階層の「社会」と接する。人間はこの階層を上下に反響しあう生き物であるというのが、医学での人間認識のようだ。

文章での人物像認識も似ている。性格や才能、価値観や言葉、人間関係、失敗や成功体験、それらを結ぶ深層心理などなど。あれこれ考えて一行ずつ書いては消してまた書いている。そして読者目線を入れる。だから時間がかかる。たまには誰かに褒めてもらいたいと思うのも無理はないと思うでしょう。

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