ひと雨ごとに秋になるねーと話していた。猫とだが、立派に会話になっているのです。
昨夜から今日午前中にかけて怒涛の雨が降った。
昨日の昼間はスランプで、原稿は一文字も前に進まなくなった。仕方なく部屋の掃除を隅々までして、明日にかけようとした。就寝前に「なぜ書けないのかチェックしよう」と(そうすると夜中に解が降ってくることがある)、テープ起こしと構成案をもう一度読んだ。すると「ああ!」と書けない原因が見えた。そこから2時まで書き出した。4時間ほど(途中猫に数度起こされながら)寝て、翌朝つまり今朝6時から12時まで書いて、ようやく形が作れた。雨降って文固まる。
そのあとは違う原稿にかからねばならないのだが、そのことである人と今日も電話で激論したが、激論のせいではなく心になんとも力が入らず、結局書けなくてベッドに横たわっていると、廊下の向こうから「大丈夫?」と声がかかった。「うん、なんとか」「ほんとに?」「ああ。でもこの低空飛行はもう一生続く」「そんなことないわよ」と猫は言ってぼくのお腹にどんと乗ってきたんだが、もう成猫だからみぞおちがたいそう凹んだ。
そのあともぼくが何か悪さをしないか、見張るようにぼくのそばに寄ってくる。しやしないよ、心を振り絞ってこっちの原稿も仕上げないと。出版社の社長に「文の品質と関係者との調整でダッチロールして地上スレスレで機首を何度もあげています」と今朝メールしたばかりだし、ぼくは約束は守るんだ。もちろん品質も守る。文はちゃんとやる。
猫だけでなく何人かの方々が心配してくださるので短信しました。みなさまに感謝して。
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