学習障害は天才であった。

ひょんなことから『LGBtとディスレクシアの当事者を迎えて』というイベントに新橋まで行ってきた。teach for JapanというNPO団体の主催で、およそ30名の参加者は、悩める教師あり、LGBtの教師あり、当事者あり、興味本位のライターあり(ぼく)などなど。

ファシリテーターの木村さんのイベントの切り出しが参考になった。携帯の画像から「このイベントが終わった時を象徴する画像を選んでください」それを見せ合って語り合う。こういう状況になったらいいね、それぞれの個性が出せたらいいね…と。そのあと団体の説明(荒れる地域に俊英の教師を送り込む活動)とディスレクシアの説明をした。

ディスレクシアとは文字の読み書きに支障をきたす障害である。文字が歪んだりかすんだり、重なったりして読めない。しかも「意味」が入ってこない。ゆえに音読もままならないが、登壇した女性は小学校低学年の音読で戸惑い、リズムで覚えて乗り切ったという。しかもLGBt、正確には「性をもたない」人、食パンみたいな人と自分を表現した。

ぼくの隣に座った方もトランスジェンダーかつディスレクシアの女性で、たぶん20代前半だが「まだ高校生」だと言っていた。障害をもつ子を支援する活動もする。他の二人は教師で、一人はこの団体に興味を持ち、もう一人は私立校で教えるゲイの教師である。どの話もおもしろかった。なんとも自由な催し、参加してよかった。

最後に自由時間があって、ひときわ浮いているおじさまに話を聞きに行った。出席者で彼を理解できるのはぼくだけだろうと思ったからだ。伺うと案の定である。

彼は阪大卒の口腔外科の医師で(すでにリタイアしている)上顎がんの手術までする歯科医である。ハーバードへも留学し、世界最高の口腔外科で学んだ。その彼は学習障害だった。学校がまったくダメで、ひたすら日経朝日など日刊紙を隅々読んだ。一つ一つの事象を頭の中で体系化するコツを掴んでいった。娘二人は東大で医師にした。絵も描くし、ナナオ(昔のエイゾー)のディスプレイ開発にも携わり、石川県でもトップクラスで美味しいチーズケーキを発案したり、黄金比の数式まで開発した。経済にも話が及んだ。

日本経済が上向いたのは過去20年、民主党政権下時だけだという。グラフも見せてもらった。

「なぜだと思う?」
「さあ」
「高速料金の値下げだよ。あれで物流が伸びてモノが動いて各地に投資が生まれた。今は安倍首相は増税でブレーキを踏み、黒田日銀総裁は利下げのアクセルを踏む。だからうまくゆかないが、安倍氏は余命半年らしい」

こんな話を延々と伺っておもしろかった。彼は脱皮というテーマで文を書いているそうだ。いずれどこかで再会するだろう。

感想をひとつ。学習障害になって克服をする過程でなるのか、それとも元々なのか、彼らは天才なのである。ただ、マジョリティであるマヌケな健常者たちが、それを阻んだり、押しのけたり、抹殺しようとしているだけなのだ。

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