「聞き待つ」ーそれがインタビュー

インタビューとは用意した質問のQ&Aではない。聞く、そして待つ、それだけだ。

ぼくは取材というものを企業の人を始め、クリエイターや医師らにたくさんしてきたが、インタビューはへただ。インタビュー録音を聞けばわかる。自分が喋ってしまって、相手を遮ることがあるのだ。またやっちゃった…と反省するが、またやっちゃう。

だから自戒を込めて言おう。インタビューとは「相手を聞いて、相手の話すのを待つこと」に尽きる。

聞き待つとは聞き慣れないかもしれない。前半の「聞き」はただ聴くことだ。相手の話の腰を折らない。意見を言わない。知ったかぶりの相槌を打たない。基本は相手に自由に語らせる。質問が的を得ていれば自然にそうなる。

後半の「待つ」がポイントである。

好例が徳光和夫アナウンサーが先日、AKB48の須藤凜々花さんから結婚宣言を引き出したシーンである。彼女がモジモジしているので番組ディレクターは先へ、とイヤホンに指示を出した。だが徳光さんは言い足りないことがありそうだと直感して、待った。先へ!とディレクターの再三の指示を無視して、待った。ポロリと「結婚します」と言わせた。

プロはちがうものだ。相手を観察しているから何かあるとわかる。そして待てる。ノンプロは相手を見ずに質問項目を見ている。相手の口元ではなく自分の口を気にしている。

真のインタビューとは、まだ語られていないことを語らせるものだ。すでにどこかにある話を聞くだけなら会う意味がない。どこにもない話を語らせるために奉仕するのだ。

真のインタビューアーは語り手を自由にさせるものだ。ただ、あまりにフリーダムだと話はどっかにいっちゃうので、仮説を心に秘め、突っ込んで、ここぞという時になぜ?を挟む。おおそうきたかと、相手をおもしろがらせるために奉仕するのだ。

聞くことも待つこともできない人に、インタビューをする資格はない。それが言いたかったの(^^)

個人的に懐かしい画像が出て来たので。

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