元アナウンサーではなくて、2015年10月9日、32歳で逝った人を思い出した。若年性乳がんだった。
正直、元アナウンサーのブログにはそれほど揺らされなかった。ぼくが思い出したのがSさんだった。知人(元同僚)ということもあるけれど、頻繁にブログはアップされなかったけれども、リアルに切ない。Sさんの最後のブログエントリーは2014年1月だった。
2014年01月31日
仕事やっぱり無理なのかな…ずっと座りっぱなしきついのかも。でもせっかくいいとこに入ったのに…やめたくないよお。仕事したいよー>_<だれか助けてえ。
この日から1年と10ヶ月の間にどんなことがあったのか。言い尽くせず、書き尽くせないことがあったのだろう。ブログはなくても日記や手紙があるのかもしれないけれども、この空白が切なさを倍増する。
Sさんのブログの最初のエントリーもまた切ない。どうもしこりがあるので検査に行ったら、超音波を見た検査技師らが静まり返った。その日のうちに精密検査を予約された。Sさんは彼氏に電話した。
2011年7月9日土曜日、新宿。
「もしがんだったら、ごめんね」
やっと言えたと思ったら、同時に泣いていました。
そこから涙止まらず。
彼はさっきよりも増して早口でなぐさめてくれる。泣きながら「うん、うん」と言って話しを聞く私。
最後に、「いいよ、生きててくれれば」と言ってくれました
セカンドオピニオンや温熱療法と、人は勝手にいろんなことを言うけれど、進行性がんであれば今の医学では「絶対はないです」と先日会った消化器のトップドクターも言っていた。決して慰めにならないですが、と前置きして「今、診察室にいる医者も患者も、100年後は誰ひとり生きていませんよ」と慰めることがあると言う。がんは治る病に近づいたとはいえ、現実はまだそこにある。
ぼくはつらい目にあって死にたいと思うけれど、もうネガティブなことを言うのはやめた。ついでに独り言もやめろと言われた(笑)人は死に目にでもあわないと変われないのだろうけれど、その代わり人の死に目にあって変わればいいのだと思う。
今朝も3時半に起こされた…^^;;
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