アイデアをめぐって反省と気づきがあった日になった。
今晩のアセアン留学生就活支援講座のテーマは「アイデア」でした。ビジネスでも暮らしでもデートでも、アイデアが必要である。大切なテーマなので毎期の講座で一度は取り上げる。今回は事例(バルミューダのThe Toasterの商品開発)を中心に説明した。
おもしろいテーマだと思ったのだが…生徒の反応が薄かった。開発物語がピンと来なかったのか、説明が悪かったのか、事例商品がまずかったのか。わからないがなんとなくスルーされたと感じた。前回までのように、アイデア技法を教えた方がわかりやすかったのかもしれない。しかしぼくは「ナニナニ技法」と名づけられたアイデア出しは好きではない。オズボーンのチェックリストとか、マインドマップとか、電通のマジックワードとか、そういうのは付け焼刃だと思う。なぜならアイデアは強制して出すものではないから。
…と帰宅途中の電車内で一人反省会をしていたら、ひとつ気づいたことがあった。話しは飛ぶが、ぼくの書くインタビュー記事「ドクターの肖像」をある医師が褒めてくれた。
「インタビューは何度も受けたことがあるけど、医療をわからず切って貼っての文章もある。でもドクターズマガジン(ドクターの肖像)はよく分かってる人が書いてるね」
杉浦編集長からのメールでお知らせされたありがたい言葉。返信にこう書いた。
実際のところ、医療はわかってないのですが(笑)わかろうとすることを諦めないだけなのです。その人をギリギリまでわかろうとする姿勢だけは、たいてーのライターより強いと思ってます。
そうだ!ぼくは諦めが悪い男なのだ。アイデアとは考え抜いて疲れて、一度諦めるふりをして、実は諦めないから降りてくる。それは「アイデアの出し方」という付け焼刃ではなく、「仕事の流儀」なのだ。そしてぼくは今日の資料にも、知らず知らずに「あきらめない、考え続ける、妥協しない」と書いていたのだ。
講義ではこれを強調すればよかった。次のアイデアの講義は諦めずに良くしてゆきたい。
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