順天堂大学ラグビー部

順天堂の医師をまた書かせて頂いた。順天堂大学の創設者達の物語『胡蝶の夢』を読んで、百年前のユニークな医師達を知ったが、現代にも人物がいる。

ドクターズマガジン、2017年4月号の「ドクターの肖像」は新井一学長である。優れた医師であるのは勿論、細やかな気遣いがある。それは小児脳外科という繊細さが求められる専門医ゆえ。しかもガタイがいい。その理由は同誌杉浦編集長の元に「本号を購入したい」という連絡を下さった医師にある。その医師は、以前書かせて頂いた山高篤行教授(写真左)とも関係がある。

それは順天堂大学医学部附属練馬病院の名誉院長、宮野武氏である。順天堂大学の元小児外科教授だが、それよりも〝順天堂大学ラグビー部監督〟で知られる。

新井氏も山高氏も元ラグビー部員である。部員は監督が前に来るといつも腹筋に力を入れていた。なぜなら監督は挨拶がてらボディブローを部員にくらわせるからだ。倒れる者が続出した。練習も過酷を極めた。監督の作った道場訓がある。一部を紹介しよう。

  ラグビーで最も大切なものは気力、魂である。
  練習とは、気力、魂の錬磨であり、不可能を可能にすることである。
  我が順天堂ラグビーは攻撃的ディフェンスのラグビーである。
  素質で勝つのではない。練習の質と量で勝つのだ。
  今日の練習が無事に終わったことを両親と神に感謝する。

精神論だけではない。宮野氏は英国留学の際に本場ラグビーも学んだ。順天堂大学習志野グラウンドでは理論のあるフォーメーションを練習し、科学的なトレーニングが行われた。門外不出のエピソードもある。宮野氏が医師として手術をしていると、なぜか無影灯(ベッド上の灯り)が彼のおでこに当たった。宮野氏は無影灯を睨みつけると、頭突きを喰らわせてボーンと飛ばしたという。

宮野氏は、新井氏にも山高氏にも激励の手紙を残している。お二人ともそれを家宝のように大事にしている。熱く、温かい人物なのだ。かくも順天堂はおもしろい人びとがいる。

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