ひだまりの読書『わたしの脇役人生』

女優沢村貞子さんのエッセイはひだまりの読書にふさわしい。

花粉の襲来はキツいけれど、お薬のおかげで抑えたうららかな休日、ひだまりで読書をした。机に座って背筋を伸ばして本を読んでいるとピノ子(猫)はあまり近寄って来ないけれど、ひだまりに座るといっしょになってくれた。

しかしこの名脇役が名エッセイストとは知らなかった。自然体の演技そのもの、文は人柄を表すものとはよく言った。『わたしの脇役人生』に収められた23本のエッセイはどれも味わい深いが、3カ所(内容的には2つ)が気になった。

性格や境遇、考え方も感じ方もそれぞれ違う人たちがひしめき合っている世の中である。 自分にとって少々ぐらいいやなことは、黙って我慢しなければ、なかなか平和に暮らせない。 ただこれだけは、どうしてもいやだと思うことは、しないようにしなければ…決してしないように。

自分の生きがいをいつまでも色々と探し回っているわけにもいかないし、少々、気に染まないことがあってもー私は私なりの生き方をしてゆくように心がければいい。

「私にはこの場所は似合わない」と決めたのは、教師になること、女優になった後に主役を張ること、そして老境?に差し掛かって(身体的キツい)舞台や映画をやめたことだという。暮らしを犠牲にしてまでやらないという自然体がいい。もう一つ、気になったのはその暮らしの相方のことである。

どんなことがあっても離れまい、と固く結び合っている夫婦でも、ときにはそっと手をゆるめ、相手が楽に呼吸ができるだけの心づかいをした方がいいのではないかしら。

ぼくも「猫との距離感が良くなった」と評してくれた方がいた。確かに前はおっかなびっくりだった。猫のお好みかわからなかった。今はふざけっこもするし、ぼくが花粉症でキツい時は寄り添ってくれるし、くしゃみすると逃げてゆくし(笑)

猫っかわいがりもほどほどがいい。すべてのことはそんなものだ。ひだまりにいると自分のことも人のことも見えてくる。

だんだん向こうに行った…

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