山中先生の言葉の鉄槌

昨夜、医師の肖像原稿が書けなくて唸っていたら、鉄槌を下された。

昨年亡くなったラグビーの平尾誠二さんの追悼式のニュースである。iPS細胞の山中教授が「君を治せなくてごめんなさい」と、笑顔の遺影にわびたという。このフレーズ、心に刺さった。こんな良い医者がいて、こんな良いことを言っている。山中先生と平尾氏は同じ年で友人同士だったゆえに、胆管細胞がんの名医を紹介したり、世界初のがん治療の治験も紹介したという。iPS細胞でも「がんを攻撃する免疫細胞をiPSから作る」という取り組みをしていると報道があったが、今思えば平尾さんの病状を見て、山中さんは研究を加速させたのだろう。だが間に合わなかった。

一方ぼくは、医師の原稿が書けないのを自分のせいではなく、書く題材やエピソードがこの人は少ないから…とこぼしていた。なんたるザマだ。

彼のひと言で心に火が点けられた。

寝ようかという夜11時頃、「寝ようにゃ」と言うピノ子を尻目に、文を打ち込みだした。文が走り出し良くなっていった。1時まで書いた。翌朝6時に起きて、また書き出した。10時頃ひと段落して休んでからうどんを食べて、また書いた。もうひと段落ついた。自分で言うのも何だけれども…

一ランクアップしたじゃないか、おまえ。

と言ってやった。人物像に深みが出てきた。なぜかは職業上の秘密だが(^^)、名医を書くという良い仕事を頂いているのだから全力を注がなくては申し訳ない。死んでゆく人もいる。その前で格闘している人がいるのだから。

そういえばiPSでは加齢黄斑変性の患者に、網膜色素上皮細胞を移植がトップを切る成果とされるが(高橋政代先生には取材しました)、臓器再生や心不全、ALSや脊椎損傷まで色々ある。世界の研究者や企業を動かす山中先生はものすごい。一人のヘボライターまでも動かすのだから…^^; ともかくがんばります。

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一人で遊ぶ猫。

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