ピノコとピノ子

ピノ子と名づけたのは住むアパート名(ピノキオビル)が由来だが、〝本家〟のピノコも同じだという。

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ピノ子は猫、ピノコは「アッチョンプリケ!」の手塚治虫の『ブラックジャック』に出てくる〝人造人間〟である。名前の由来はピノキオ人形だという。

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もともとピノコは、資産家の娘の身体にできた〝コブ〟つまり奇形腫の中で、脳や内臓や手足がパーツの状態で「生きていた」。超能力を持ち、摘出しようとする医師を狂わせて手術をさせなかった。だがブラックジャックは「必ず殺さない」と約束して、コブを摘出し、パーツを取り出し、からだを与えて組み立てた。あたかもゼペット爺さんがピノキオ人形を組み立てるように作ったので、ピノコなのだ。

そんな物語は忘れて猫にピノ子と名づけた。ブラックジャックのピノコは助手として働くが、こっちの猫は作文の手伝いはしてくれないのが残念だ。だが手塚治虫はピノコで何を描こうとしていたのだろうか?考えると興味深い。

まず生まれが象徴的である。「人の中にはもうひとり人がいる」と言うのだろうか。

二面性を持つ人はいる。強気の人間、皮一枚剥がせば劣等感だらけとか、普段まじめな人が妙な性癖を持つとか、「あの人があんな事件起こすなんて」とか。自分の中の自分、それは偽の自分か、真の自分か。

そして「パーツ」を抜き出して「身体というジャケットに押し込んだ」。それはどういう意味だろうか?

「外側」なんていくらでも交換可能なパーツであり、内側つまり心こそ変えられないパーツなのだよと。

生身=背高や肥満や美醜なんて意味がない。八頭身の美女になっても仕方ない(漫画にはそういうエピソードもあった)。いや見た目が美しいヒトモドキは、どこにもいっぱいいる。障がい者を殺すようなヒトモドキもいる。ピノコは心身に障害を持つ人をモデルにしたともいえるのだ。

だからピノコを作って愛して社会に活かしたブラックジャックには、真のヒューマニズムがあった。誰もが生きていける社会というメッセージがピノコなのだ。

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