御朱印帳の仕事をして思う二つのこと

ひとつは奉書紙の性能、もうひとつは500円のこと。

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御朱印が〝ブーム〟と言われてもう10年近く経つ。ギャラリーでワークショップをしだして5年、ギャラリーが消えて、そこからスピンオフして始めた御朱印帳キットのオンラインshopも半年以上になる。ようやく紙や加工、売り方がわかってきた。

そんな中、今日紙の業界のY社の方とメールのやり取りをした。僭越ながら前から感じていたことを伝えた。それは「奉書紙の性能がわからない」ということだ。

墨の吸収、表面の加工、裏写りと厚さ、強度や繊維長…など、卸に聞いても印刷会社に聞いてもよくわからない。ちゃんとした試験もなさそうだ。一番困るのは墨の吸収で、にじみ防止剤入りとか無しとかオフセット対応…色々あるがどれが御朱印帳に適しているか、買って試して初めて知る有り様である。和紙とはそういうものだ、で済むのだろうか。

せっかく需要が増えたんだから奉書紙専用の和紙開発に注力してほしい。御朱印帳だけは需要が小さければ、機械綴じの和紙ノートや小さな蛇腹ノートとか、万年筆やゲルインク対応なら、売れると思うのだが。

もう一つは、ご朱印代金が500円の寺社が増えているという。そら高いよ。

ブームに乗って行列ができるとはいえ、強気に出るとはどういうことだろう。せっかく需要が増えたのに自分で自分の首を締めるとはこのことだ。ぼくは素晴らしい朱印なら300円にプラスしてお守りを買う。この前は招き猫を買った。

ところがハンコだけの朱印や、失礼だが下手くそな字で300円てどうでしょう。まして予め書いた紙を渡すなんて!つまらない。御朱印帳を預けるから書いてほしい。それなら千円でもいい。

ぼくは商売下手だから正直(紙のことをちゃんと伝える)、迅速丁寧(即日発送、梱包丁寧)、安価(安い)を守る。神様仏様に近づく御朱印帳ってそういうものだと思うのです。

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