次の医師のインタビュー原稿、捗らず、焦り…
テープ起こしは隅々までした。題材はたっぷりある。調査もばっちりだ。だが構成がまとまりきらない。話しの起伏が少ない。書き出したものの先に進まない。事前に投じられた牽制球がひとつふたつあるが、それが影響しているのだろうか。事前の準備がtoo much過ぎるのか。
こんな感じである。ボールにまだ指がかからない。サインが決まらない。やたらマウンドの土をならす。帽子を取ってかぶりなおす。まだ振りかぶれない。牽制球でも投げられたらいいのだが、走者がいない。待ったなしで締め切りのボークが告げられて…^^; ああ、悪夢!今回の原稿はこう書きたい。
「力を抜きながら、ずどん!と伸びのある直球を投げる」
というのものんびりした地方の人の良い医者の話しだからだ。豊かな風景ややさしい空気を入れたい。だがそうしてしまうと「ステレオタイプ」つまり「のほほんな物語」と思われてしまう。それじゃこの医師を語る話しとして50点である。
あーでもない、こーでもないと自宅兼仕事場のトイレに逃げ込んでしゃがんで考えていた。するとーぽっとん!と一つの言葉が落ちてきた。
「医師は上の人である」
テープ起こしの隅っこにあった言葉である。医師ではなくインタビューした人が投じた言葉だ。「人よりも上」ー誤解も生みそうだが現実にはそうだ。学校の成績や地位や収入で人並みよりずっと上である。何しろ先生と呼ばれるのだし。いや実は「上である」ということは、そんなゲスなことを言ったわけじゃない。「上になる苦しさ」「上であり続ける努力」を言っている。それに気づけて立ち位置が決まった。すると何のことは無い、その医師から拝受した資料にも同じようなことが書いてあった。
目の力を抜いて、まっすぐ見ればいい。そうすれば球筋が見える。これで明日は書けそうです。
肩の荷よ、降りなさい…(^^)
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