窓辺のデート

猫のピノ子と窓辺のデートをした。いろいろお話をした。

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出窓の網戸越しに並んで外を眺めていると、そよ風が入ってきた。ぼくは言った。
ほらてごらん。飛行機が飛んでいる。あっちにもあそこにも。まだ星は見えないね。どーんどーんと音がしているのは花火大会だね、どこだろうね。人はね、猫よりいっぱいいろんなことを知ってるんだ。
するとピノ子が言った。
あたしもいっぱい知ってるわ。
どんなことを?
風のこと、光のこと、土のこと、虫のこと、爪研ぎのこと。

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ぼくは自分の爪を見た。
ぼくは爪は研がないけど、よく噛むことがある。
ピノ子が寂しげな鳴き声を出した。
ぼくは寂しがりやさ。同情してくれのか。ありがとう。
ぼくの感謝をヨソに、ピノ子はどてっとヨコになった。
太ったなおまえ、食べ過ぎだよ。
ピノ子はハッキリ言い返した。
幸せ太りにゃのさ。
あのな、今朝だって3時過ぎに起こしやがって。
ピノ子は素知らぬ顔をした。
にゃあにゃあうるさいよ。夜食をくれなんて言うな。
ピノ子の横顔は笑ったようにも見えた。
でもお前に起こされたおかげで星座が見えた。綺麗な星だった。それは感謝している。
ピノ子は小さくにゃあと言った。
うとうとしているともう夜明けじゃないか。朝日も綺麗だった。

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そうかわかった。君は一緒に星と朝日を見ようよって誘ったんだね。
ピノ子のヒゲがムグムグと動いたように見えた。
でもさ、ピノ子と星を見るのもいいけれど、ぼくには好きな人がいる。ものすごく好きな人がね。彼女と一緒に星を見たいな。

ピノ子はすっと出窓を降りた。またぷっと上がって来たと思うと、口にビニール紐をくわえていた。
遊べっちゅうの?しかたねえ。遊んでやるか。
嫉妬したみたい(笑)今、ピノ子はビニール紐ブーム。指をひっかかれて血染めのデートとなりました(笑)。

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