何ごとも火を点けようとガンバると、自分だけ燃えてしまう。
鉄人坂井ならぬ職人坂井氏(かみのみか工房の製本職人)から、集客が足りんと叱咤が飛んでくる。何をぬかす、集客ほどこの世でむつかしいことはない。PRは足りている。諸般の事情で値上げしたせいもある。暑い夏のせいもある。たかが御朱印帳、されど御朱印帳、素材やデザインに工夫が足りないのかもしれない。企画やアイデアが必要なのはむろんわかっているが、今更だが、素材が自由に手に入った印刷会社の軒下は恵まれていた。試作して打ち合わせできる環境は恵まれていた。と、つい嘆き節もでてしまう。
ただひとつ事実を思い出す。売り手が燃えれば燃えるほど、お客は冷え込むのである。
近所にメロンパンを売りにするパン屋がある。開店から数ヶ月、女性のスタッフが店頭で「作り立てのメロンパン、○○円引きです!いかがでしょうかぁ」 だがちっとも売れなかった。潰れるだろう…と思っていたら、しっかりやっている。客引きを止めたら売れだした。隣の隣の整骨院も駅前で客引きばかりしている。これはダメだと思う。
「売りたい」という気持ちが出てくると、お客はそれを敏感に察して手を引っ込める。お客は「自分からそこに行きたい」のである。売りに来られると邪魔される。売るとは「そこに行くのを手伝ってやる作業」にすぎない。
引いて観る。お客も売り手も空の上から観る。何を楽しんでいるんだろうな…と観る。かみのみかの場合は「作って楽しい」が原点。だからかみのみか事業のハンコをつくってみた。
これを領収書に押す(^^)住所のゴムハンコだけでは素っ気ないから。楽しんで改善しよう。
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