東京のタクシーが「ちょい乗り」で安くなる。2017年春から1キロ410円。高齢者が多いし、外国人旅行者にもありがたい。さすがはタクシー王子の川鍋一朗氏、業界を揺らす提案をよくぞ通した。
ただ実際にはスタートが1キロ410円になるだけで、2キロ730円は変わらない。
画像は毎日新聞より。
つまり本質的な自由競争ではなく、規制の中での需要刺激策である。
一方世界を見れば、今やスマートフォンで近くにいる(素人ドライバーの)登録車が呼べる「UBER」が主流になりつつある。このシステムでは流しのタクシーはガラス張りになる。スマフォ上で「そのタクシーがいくら」はもちろん、「サービスの☆の数」も「クレームの★数」も表示は可能である。タクシーを選べる時代が来る。
そういうことも十分に踏まえて、「ガラパゴス日本は自由市場にならない」と川鍋氏は読んだのだろうか?彼の立場(業界最大手のトップ)と人間性(目配りのきく性格)をよく表した提案だと思った。
一方、あるベトナム人青年がいる。
若い彼は今ガツガツと民泊を事業拡張している。23区で規制が甘い区を中心に、民間賃貸だけでなくURの空き家まで借りまくって民泊にしている。備品は国外に発注して安くつくり、掃除サービスを一手に管理する。Airbnbのシステムをフル活用しているようだ。
民泊はサービスが低いとか、貸すのはリスクがあり、騒音で訴訟もありうる。だが彼の話しを聞いていて、祖国ではない市場で起業する力に恐れいった。それ以上に突き進む勇気に胸がすっとした。若いっていいな(^^)
規制強化で民泊はボシャるかもしれない。彼も失敗するかもしれない。それはそれである。彼には挑戦をしたという勲章が残る。何よりも真の宿泊ニーズをつかめば、いずれホテル王になれる。
民泊やUBERが突きつけているのは「市場の既成破壊」だけではない。事業者への「心の中の壁を破壊できますか?」という問いかけなのである。
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