自宅で働く。

ご自宅美術館を気どっている。

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左の絵はmaruさんの『Pen』。言葉が降りて来ないとこれを見る。右の絵は祖父から譲り受けた作者不詳の赤ちゃんの絵。不思議なことにどの角度でも「見られている」気がする。

他にも大きすぎる昔の絵、どこにでもある風景画の小品がひとつずつある。ポストカードやリーフレット、美人の写真も壁に貼っている。絵や画像で部屋をデコレーション•サラウンドするのは、これから我が家が仕事場になるからである。

これまでも自宅は仕事場であった。決算や確定申告上で費用も出していたし。念のため昼も夜もなく休みもなく仕事をしているから脱税でも何でもない。

だが来月からオンラインショップもして在庫も置いて発送もする。文の仕事も講師の教材づくりも、すべて変形2Kの狭いわが家でやる。これまで独立していたとはいえ、神田須田町のギャラリーという軒下の庇護があったから、ある意味で真の独立ではなかった。これからは自分が柱になって、梁を張って、軒を出さなければならない。

名実共に棟上げ、すなわち独り立ちである。

ぼくの能力は大したもんじゃないし、別居人へ生活費も法外なほど送るので貧しいし、身辺整理もようやくスタートだし、愛は順風満帆とはいえない。つらいことばかりだ。今朝電車に乗っていて、相棒cherryさんともこれでお別れだなと思って不意に哀しくなった。南千住あたりで目頭が熱くなった。

ぼくはひとりぼっちだ。

すべて自分が望んだことである。だから文句を言える筋合いではない。いや文句を言ってるわけじゃない。寝ないでも働くし、仕送りもするし、良い文を書くし、愛する人のためならどんなことでもできる。ただ現実的な寂寥感に包まれてじわんときた。それだけのことだ。

やれるところまでやってみる。絵に励まされながら。やれるところまで。

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