知恵の言葉を口ずさみ…

ビートルズの曲、この一節だけは口ずさんできた。

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大きな図書館で昔の凄い人の本を読んでいた。著者は東京帝国大学法学部を卒業、その後慈恵医大に入り精神科医師となり、米国で精神分析研究に従事、帰国後目黒区に精神科クリニックを開いた。1960年代、顧客は外国人ばかりだった。

銀の匙をくわえた人なんだな…と思っていたら違った。コンプレックスの塊だった。学生時代から神経症に苦しみ、不眠に対人恐怖に先端恐怖症。絶望にくれる日々。戦争末期に従軍•負傷して片腕も麻痺した。苦痛を知るからこそ神経症を治す医師になろうとした。

本(1979年刊)にビートルズの曲が出てきた。

私が苦しんでいるとき聖母マリアが訪れて、知恵の言葉を語ってくれる。
そのままに、そのままに。
私が暗い気持ちのとき聖母マリアが私の前に立ち、知恵の言葉を語ってくれる。
そのままに、そのままに。

Let it be』、元の歌詞はこうだ。

When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be.
And in my hour of darkness
She is standing right in front of me
Speaking words of wisdom, let it be.

ぼくは中学の頃からこの曲を口ずさんでいた。もちろん意味はわかっていなかった。ただ、歌詞の中で「let it be」より「words of wisdom」が好きだった。

“知恵の言葉”ってなんだろう。

著者は「キリスト教だから聖母マリアになるけれど、釈迦は同じことを『如実知見(実のごとく見る)』、森田正馬は『事実唯真』と言った」と書いた。最近でもマザー•テレサが「あなたは、あなたであればいい」と語ったのを覚えている。ぼくのキャッチフレーズ「言葉よ降りてこい」も底で通じていると思う。

宗教を越え人種を越えて、同じ知恵の言葉が世界にはある。ぼくらはその周りを廻っている。それを知ろうと生きている。それだけのことなのだ。

そこに何十年かに一度、ビートルズのような才能が現れて、みんなが忘れないように知恵の言葉を広め直すのだ。でもそれはわりと身近にある。ローマ法王フランシスコが良いことを言っていた。

心の中に、亡くなられたおじいさんや、おばあさんとの思い出がありますか? 彼らは家族の知恵です。

知恵の言葉はむつかしい。だから誰もが悩む。だから口ずさむ。

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