ある人から身の上相談を受けた。就職のことだ。結論から言うと大したアドバイスはできなかった。
人は相談を持ちかけるときに、すでに答えを持っているという。ほんとうだろうか。たしかにこの人も持っていたようだ。だがぼくがまぜっかえして、迷わしちゃったかもしれない。大したアドバイスを言えずにごめんなさい(m- -m)
ぼくには珍しくリーズナブルなアドバイスをした。なぜかというとその人は「ぼくではない」からだ。利発で、有能で、しっかりしている。まっとうである。だから一度はちゃんとした社会の大きな道で挑戦をするべきなのだ。
だが自分を棚に上げてとはまさにこのことで、ぼくがぼくにアドバイスするなら、そうは言わない。狭くてくねる路地を行きなさい、アヴァンギャルドにジャングルを歩みなさいと道を指し示すだろう。もはや無謀な人生だから無謀に考えてる(^^*)。
無謀なことを言えばよかったのかもしれない。いやわからないし、わかったところで仕方ない。自分の人生は自分で決めるしかないから。
ひとつだけ言えることは、メリット/デメリットでは道は決まらない。
たとえば今日訃報があった多湖輝さん。昭和の超ベストセラー『頭の体操』はわが家にも数冊あった。一応ぼくは文を書くが、ああいう読みやすくて実用的な儲かる本は書けない。くねってひねって脇役のような文が自分らしい。だからそういう文を書くのだ。
道に迷って後悔しないのは、一番自分らしい道を選んだときだ。それが「儲からない方」「将来性が無い方」だとしてもしようがない。
川にたとえてみよう。大きな川だけが人生じゃない。小川もあれば支流もある。堀もあればドブ川もある。それぞれに生態系がある。それぞれに美しさがある。それぞれに自然社会への役割がある。それに気づければ素直にがんばれる。
せっかく撮ったのにハーフムーンに見えないなあ。
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