テープ起こしは広げて結べ

疲労が和らいだのでテープ起こしをしだした。テープ起こしはいつも手強い。

インタビューのテープ起こし、聞いただけで「ツラそう」と思うだろう。ツラいよ(笑)。しかしぼくのテープ起こしはそれに輪をかけている。

あちこち飛んでゆくのだ。

インタビューで学校の話しが出たら学校を調べる。ヘタすると当時の通学路の自然風景を調べる。恩師の話しが出ると当然恩師を調べる。恩師が巨人だと弟子から離れて恩師の物語に入り込んでゆく。技術の話しになると、外科医の場合は手技だが、その道具やドレープに始まり手さばきや止血や糸、臓器を寄せる展開まで目に浮かばせたい。治療薬がまた手強い。読んでもわからんが(笑)開発を追う。抗がん剤の副作用を読んで患者が苦しんでいるねえと絶句する。学術論文や関連記事まで深みにまる…

だからなかなか進まない。2時間弱のテープに3日かかる。書く前に疲れる(笑)

だが断片情報をあちこち拾うからこそ、統合した情報がつくれる。それをしないで書くと情報と情報がつながらない。つながらないと人が書けない。話しが平板になる。

今回お会いした医師がこう話していた。

「何十枚のCT画像をざぁーっと(輪切りの)見てゆくと、患者の患部の立体像が書けるんですよ」

たぶんこれと同じだ。人の人生も病気の患部と同じように複雑である。人生には「点」がある。転機や成功や失敗、苦渋や喜びである。その点々は癌の転移のごとく散らばっている。丹念に飛び地の点々を探して結んでゆくと、その人が形づくられる。それがノンフィクションの作法である。

いや小説でも似た面がある。エピソードを重ねて物語を組みあげ、登場人物をつくる。エピソードとエピソードに響き合う点を散らす。読者に結ばせてほほう、ははんとさせる。

もうひとがんばりしよう。だが疲労は取れてきたが、口内炎が治らない…だからまだおかゆを食べてる。

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すすりながら思ふ。ぼくの点々バラバラな人生でもいつかつながるのだろうか…と。

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