オフィスグリコは売れるが配置薬は売れない。そのココロは?
配置薬の営業マンがやってきた。定期的に配置薬品をの売上のチェックである。胸を張って言えないが、ウチでは誰も使ったことがない…。
買われない理由はいろいろ。いくらかわかりにくい。自分の薬じゃない。ドラッグストアにゆけば買える。営業マンが気の毒なのでひとつ要らないアドバイスをした。
「オフィスグリコをまねて1個100円にしたらどうかな?」
リパッケージの投資は必要だが、量を少な目にして100円から300円均一にする。大衆薬、カットバン、うがい薬、口臭抑制、目薬、頭痛薬や肩こりパッチもいい。この会社にも栄養食品で100円があるらしいが、営業マンは言った。
「ぼくの声は上に届きにくいから」
情けない男だ。そんなだから売れないんだ。けしかけてやった。
「じゃあ独立しちゃおう」
薬という「その時欲しい」「腐らない」「流行りすたりがない」ものは配置販売にふさわしい。良いルートがあるんだから活かさないと。
前後して「彩文字」の展示会に靴のデザイナーさんが来た。帽子も裾の短いパンツもシマシマ靴下もかっこいい。なんといっても彼の制作した靴がかっこよかった。シルエットが際立つ黒ブーツ。
話していてユニクロのシューズ事業の失敗を思いだした。数年前に失敗して最近再挑戦している。また失敗するだろう。まずカジュアルデザイン数種という展開が腰が入ってない。服と違って靴は個性がある。足形や履き方にも癖がある本質的にオーダーメイド商品だから合わないというのもある。
でも何よりその売り方がユニクロのビジネスモデルと合っていない。
ユニクロは季節や年ごとにデザインや素材を変えて流行をつくってきた。なのに靴ではクセのないカジュアルシューズだけで「まんなか」を安易に突こうとしている。
クロックスのような個性があればいいがそれもない。王道は服での成功モデルでしょう。機能性デザイン・素材で挑戦するべし。汗をかかないスニーカーとか、指が痛くならないサンダルとか、雪道も温かい靴とか。
流行りで売る、便利で売る、個性で売る、デザインで売る…いろんな売り方がある。
ふと思った。人も一緒だ。流行りのスキル(例えばIT系)、便利(何でも屋)、個性的(デザイナー)、見た目(美人)…。何で売るかハッキリせよ。何にせよ「ぼくの声は届かない」というのではダメだ。
彩文字展示会@アートマルシェ神田、日曜日まで。
コメントを残す