いいかげん業を煮やして警告した。トイレの電気を付けっぱなしにするンだから。
犯人の目星はついている。同じフロアのIT系会社の若手だ。もちろん男。男子トイレだからね。家でも奥さんに怒られてるだろうな。ベカラズでは効かないので、ちとアタマをひねった。システム開発の世界でレジェンドであるワインバーグ氏の代表作『ライト、ついてますか』の表紙を借りた。
表題の挿話は、トンネルの入口で「ライトをつけろ」と標識を出すと、消すのを忘れてバッテリーが上がるクルマが多かった(昔の話しですから)。トンネルの出口で「ライトを消せ」と書くと夜中でも消す人がいる。トンネルの向こうにバッテリーの充電設備を置くのもコストがかかる。どうしたらいいかと悩んだあげく…
「ライト、ついてますか」とひとことでいい。
サラリと告げるのが一番きくという。ぼくの狙いはこうだ。敵はIT系である。この本を知っている(読んでないのはモグリだ)。そのメモリーを利用してハハンと思わせるというもの。
トイレには「一歩前進」「次の人のことを考えてキレイに」など標識でいっぱいだ。そういうのほぼ効かない。いや世の中の標語は効かないものだ。厚労省の覚醒剤乱用防止の標語「ダメ。ゼッタイ。」なんて言ってもシャブする人はやる。
その人の心のツボを突かない限り、ゼッタイに変わらない。人を動かすこと、人を変えることは、この世で一番むつかしいことなのだ。
ワインバーグ氏の著書はどれも「どうしたら人が動くか」「変わってくれるか」のシンキングとメッセージに溢れている。そんじょそこらのSEにはまったく思考が及ばない。この本を「ITルーキーは必ず読め」と奨める人がいるが、ぼくに言わせれば、このメッセージは永遠である。
ルーキーの本だよなんて言う人に限って、トイレの電気を消さないものだ。ルーキーが一番ルールを守る。するとまさか…社長が犯人?(^^;)
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