初心への看板づくり

ゴキゴキ、コンコン、トントン。看板倒れにならないように看板をつくり…

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木材から看板を製作した。いわゆる“A看板”である。後楽園のドイトに行ってコンパネと材木を買った。

一般には知られてないがギャラリーという仕事はかなりDo it yourselfである。展示のたびに作業がある。大工を抱えているギャラリーもある。我々もそこそこ大工道具を持っている。鋸に金槌にペンチに曲尺、巻き尺に水平器にドライバー類、釘にねじ釘に蝶番、しかしヤスリはどこいった?

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前の看板は強風に煽られては倒れ治しては使ったが、遂に崩壊した。既製品を買うより自分達で作ることにした。

中村さんと小さなA看板を二つ、大きなのを一つ作った。そういえば3年ほど前「hütte」の看板を自作したのを思い出した。ステンシルが楽しかった。

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向田邦子女史が『父の詫び状』で書いたように、思い出というのは鼠花火のようなもの。つい和紙の日本橋榛原(はいばら)の「猫の暖簾の逸話」を思い出した。

榛原では年末に新しい暖簾に付け替えて新年を迎える伝統がある。明治22年12月28日、書家の綾岡有眞先生が越後屋(後の三越)が仕立てた布に揮毫した。文字は看板商品の「雁皮紙」と決めている。書家が墨が乾くのを待っていると、そこに夫人の猫が来た。スタスタと墨の足あと付けていった。「ぼかして使いましょうか?」という弟子を一喝して、越後屋(後の三越)に使いを出した。「暮れも押し詰まったこの時期ですが、そこを何とか…」と頼み込んで、30日に届けられた生地に書き直した。無事大晦日に間に合ったというお話である。看板に精神宿る。その精神を「ぼかして」なんてありえないという逸話とも読める。

そもそも看板倒れとは、看板に込めた初心や品質、サービスが劣ったことを言う。

創業時の看板を後生大事にするのも大切だが、作り直しにも意味がある。作り直すことで初心を思い出せる。創業を知らずに入社/入店した人に創業スピリッツを伝えられる。看板の語りをきかせてやれ。

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経営者の皆さん、ぜひ従業員に看板を作らせようじゃないですか。

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大きい方は展示会のお知らせのポストカードやチラシを配布できるように造作する予定。

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