神社猫とキツネ

世間は今日から仕事始めが多い。ヤボ用で御茶ノ水界隈を歩くと、サラリーマン軍団が揃って破魔矢か熊手を持っていた。そこは神田明神、商売の神様がある。仕事始めは初詣か…ラクだ(^^)

かくいうぼくも、仕事場には出たがヒト仕事してすぐに後にした。隣の柳森神社の門に守り猫がいた。ずっとあることで胸のつかえがあるので、しゃがんで話しかけてみた。

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「猫よ、今年オマエ幾つになる?」
猫は知らんぷりして言った。
「オマエ呼ばわりするな。オマエより年上だ」
ご機嫌にゃにゃめか…
「ではあなたはおいくつでございますか」
「今年19、来年は18になる」
「にゃんと、猫って年が減るもんですか?」
猫はあくびして言った。
「神社の婆さまにオラの命を分ける」
婆さまは境内の花に柄杓で水をやっていた。よく見ると猫背だった。
「まだ元気そうだが」
「元気だよ」
「じゃなぜ?」
「婆さまが死ぬときはオラも死ぬ。一緒に死ぬのが一番だから」

猫はすたすたと境内に降りていった。ぼくも愛する人と同時に死のう。立ち上がって御茶ノ水の用事を済ませた。その帰途、柳森神社の分祀に寄った。新年のせいかご開帳であった。

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お祈りをすると右のキツネが言った。
汝、悩み事があるかえ?
ぼくはコウベを上げて言った「あります」
キツネは向かいのキツネに微笑みかけた。黙っているのできいた。
「ぼくの悩みを聞いてくれますか?」
「いやだ」
「いや?」
「いやだ」
「ど、ど…どうして?オマエは神社のキツネだろう?」
「オマエ呼ばわりするな。オレたちは合計173年生きている」
「でも…」
「聞けば、かなえてくださいってオマエすがりつくだろう?」
「いやすがりつくほどは…」
「すがりつかない?」
「はい」
「約束する?」
「します」
じゃあ願わなくて大丈夫。しっかりやりなされ

キツネにつままれた。よーするに自分のことは自分でやれということか。立ち去ろうとすると声がかかった。

「オマエ」
「なんですか?」
「時々お稲荷さん作るだろう?」
「作りますが」
「今度持って来なさい」

どちらも奇妙な参詣だったがチカラをくれた。

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