野性時代

かつて『野性時代』という雑誌があった。池田満寿夫、つかこうへい、村松友視ら著名作家を輩出した名門雑誌だった。それに勝るとも劣らず、今回のみんなの働きぶりは“野性的”だった(^^*)

ドクターズ•マガジン』2015年9月号(8月中旬発売)の執筆&編集の舞台ウラを、ちょっぴり書いておきたい。

巻頭の“ドクターの肖像”、一流医師の波乱万丈の物語。対象は某大学病院のトップドクター、この道で世界的な外科医である。まずかっこいい。見た目がかっこいいだけでない。執念の男である。難治の病を治すために夜も昼も朝も手術を考え抜く。小さな可能を見いだして、誰にもできなかった難病を治すかっこよさ。

その姿にぼくら取材陣も打たれた。インタビューは通常の倍の3時間に及んだ。テープ起こしから激烈だった(^^;)。だが医師の突進力に負けるわけにはゆかない。突き進むように初稿を書いた。満足した。入稿した。

すると…

突進する部分が多くて、医師としての生きざまが足りませーん!」と指摘された。

うーむ…^^;、彼の野性に押されたのだろうか。修正して再入稿。ところがそこからがたいへんだった。編集側と医師側のキャッチボールで、細部どころか段落ごと変形してゆく。皆がいつもとは違う熱気に包まれている。ライターたるぼくはハハンと思いつつ、その変形ぶりはイヤだった。

「オリジナルが一番いいよ!

と叫びたかった。実際メールで叫んだ。だがよく考えると書き過ぎていた。だから「叫んでごめんなさい」と詫びを入れた。

修正して再々入稿。ところが最後の関門があった。総編集長である。「いつものごーさんのコトダマが入ってない」という。むむむ、そーだろーか…だが天の声だ。書き直さにゃならん。

この時点で印刷入稿2日前。だから徹夜した。いや2時間寝た。おかげで構成も表現も良くなった。翌朝7時過ぎ、メールで再々々入稿した。

その日は別の医師取材の日である。ぼくを含めた取材陣は新幹線で地方にゆく。

新幹線に乗る総編集長に「良し」をもらうため、東京にいるM編集長がぼくのワード原稿をゲラ(写真を入れた印刷に近い状態)にしてプリントアウトし、東京駅まで駆け込んで、9時半過ぎに新幹線改札口でS編集長に手渡した。それは総編集長にわたってチェックといふ…スリルありすぎ。

印刷所へのデータ入稿は締め切りを過ぎた今日のお昼。ところがまだ細部の修正が続いた。すべて終わったのは夕方だった。S編集長は夕焼けを浴びながら、お昼に食べるはずだったおにぎりを頬張った。しょっぱかった。

IMG_6715(1)
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せめてお味噌汁を差し上げたかった。

みなさまお疲れ様でした。最初から良い文ならもっとスムーズに行きました。すみませんでした。しかしここまで関係者が、野性を出して取り組む雑誌が今どきあるだろうか?ご期待ください。

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