マーフィー岡田の実演販売の法則

「ごーさん、あの人がいたんだ、マーフィー岡田」「だれでしたっけ?」「ほら、実演販売の」「あぁっ、あの人!」

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伝説の、というか、その職業自体も伝説の、実演販売の第一人者、マーフィー岡田さんである。秋葉原デパートの軒下で実演販売をしているという。我がギャラリーのアートマルシェ神田の住人のひとり、石井さんが外から帰ってきて、汗をふきながら「俺、若い頃秋葉原の駅で見たな。あの頃とあんまり変わらないよ」と言って教えてくれたのだ。「へえっ、あのテレビにも出ていた人ですね」と興味を惹かれてぼくも見に行った。

いました!動画撮影した(笑)

軽妙にしてツボを得たその語り口、健在。ついつい聞き込んでしまった。最初に見たときは、スライサーの実演だった。キュウリやトマトやきゃべつを切って、ほら見事でしょう!と。郵便局で用事を済ませて帰りにまた見ると、今度は五徳包丁のPRだった。キュウリに爪楊枝をさして、ぴゅっぴゅっと切るとあれお見事なキュウリの刺身(というのか_^^*)。

「ふだんは3,000円のところ、今日は特別に消費税込みで2,300円。これなら家族会議もしないで買えますよ」

岡田さん、今は昭和ではなく平成ですよ。家庭は散り散りになり、結婚しない人も多いし、独居も多いの。家族会議なんて、泣かせるセリフだ(笑)

しかも昭和のあの頃と同じで、やっぱり「ギミックなもの」を売っている。スライサーにしても、刃の背中で肉をしごける五徳包丁にしても、ギミックですよね。でもギミックじゃないフツーの品物では実演販売の意味もないように思えた。

思えば今どきのショッピング、ギミックないよね。CP(コスパ)とか、比較して買うとか、店頭で見てネットで買うとか、そんな合理的なショッピングスタイルが当たり前になってしまった。マーフィー岡田の「人を騙せる口上」のかけらもない。

売り手と買い手の息づまる呼吸というものが販売現場から消えて久しい。まずスーパーというセルフで消えた。次にコンビニという便利で消えた。そしてネットという最安値探索装置で消えた。合理的でつまらなくなった。

今どき、どこでも同じ商品を同じ売り方するんだから、売れなくなるのは決まっている。モノは個性的に、熱意を込めて語り込んで売れ。これをマーフィーの実演販売の法則と呼ぼう。

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