けやき通りの交差点に園芸店がある。種苗を育てるビニールハウスもある。その前を通りかかると黒板の看板があった。『Before I die…』その後の下線に自由に書けるようだ。
書き込みは少なかった。だって人通りがあるんですから(笑)「宝くじ当てたい」なんて欲書く人には来ない。「クリスマスまでに告白したい」はできたかな。ぼくなら「あの人に好きだと言わせたい」と書く。これを郷欲という(笑)
良く言われるフレーズだけど、改めて訊かれるとつい考えてしまう。
宇宙から地球が丸いか確かめたい。
UFOに誘拐されて人体実験されたい。
ウェンブリースタジアムでチャンピオンズリーグを観たい。
1.5の視力になりたい(今はサブゼロ…^^;)。
死後の世界を見たい。これ反則(笑)
少しマジメに考えてみよう。死ぬまで…「生きていたい」
なんじゃそれって?つまりね、死ぬその日まで失意の人であったり、誰かを恨んでいたり、気難しい隠遁者だったり…それでは「生きていない」に等しいじゃないか。死ぬまでずっと笑顔でハッピーでいたい。そこでこう言い換えてみたい。
When I die… 死ぬときは…
微笑んで死にたい。愛する人に撫でられて抱かれて死にたい。そのためには愛し抜かねばならない。愛し抜くためには今日どうしたらいいか、明日何をすればいいか考えたい。身を捧げるとか君のためなら死ねるとか、そんな愛の押し売りはやめて、相手の心を感じとれるセンサーを心に持ちたい。それで十分な気がする。
このフレーズ、実は主語を換えるのが一番いい。
Before you die… あなたが死ぬ前に…
あなたから病をとっぱらいたい。
凍えさせないようにしたい。
好きなことをさせてあげたい。
美しく年老いたなと言いたい。
あなたにふさわしい人になりたい。
自分のことばかりでは幸せじゃない。愛する人を考えられるのが本当の幸せだ。それが死に向かう勇気と喜びの源泉である。
しかし…こんな看板、どうして立てたんだろう。普通の園芸店だけど、店主の跡取り息子が変人なのかしら。それとも不治の病に冒されて余命を宣告されたのだろうか。わからんが、新年を迎えるのはまた一歩死に近づくことでもある。ビフォーを意識してHappy New Yearを迎えたい。
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