生涯の1曲

誰にも生涯の1曲があるだろう。

子供の頃に口ずさんだ歌謡曲、中学校の下校時に流れたポップス、思春期に叫んだロック、アルバイト先の有線放送で何度も流れたヒット曲、悩んで目をつむって唸って聴いたジャズ、初めて連れていかれたクラシカルコンサート…

どんなシーンでもいいんだけど、自分を変えた1曲はありますか?

幸せなことに、ぼくにはある。

その曲を聴いたとき涙がにじんだ。目の隅っこから滴がおちた。涙もろい方なんだけど、こんな美しい声で、こんなに美しい歌を、こんな変なぼくにプレゼントしてくれるなんて、死んじまいたいくらい幸せだった。

ぼくの1曲はもちろん愛に関する歌だ。<もちろん>なんて断り入れる必要はサラサラないんだけど、ぼくは恋愛至上主義者である。心から愛する人さえいれば他のものはいらない。誰よりもそう言い切ることができる。

空から降ってきた生涯一遇の1曲。それがあれば強く生きれる。がんばれる。愛し続けることができる。

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空を見上げながらぼくは思った。音楽芸術の素晴らしさは、情感脳に直接ずどーんとくるところだ。

文のように理解や思考を経て濾過されることがない。絵画のようにあれこれの解釈で曇ることもない。やってくる音と歌詞と歌い手の姿をそのまま五感で受け止めればいい。感じるかどうかだけでいい。

それはつまり愛に似ている。

愛は突然やってきて、からまってしまう。愛している愛していると心が思いっきりリフレインしだす。リフレインはやがて根となり幹となり茎となり枝となり葉となり花となり実となる。種をおとしリフレインをリフレインする小さな一滴となる。

生涯の1曲は愛と同じくらい強い。

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