野沢温泉にて。

野沢温泉に来ている。一応仕事なのだが大したことは何もしていない。ちょっと作業をしてのんびりして、歩き回って外湯に入って、ビールを飲んでひと寝入りしちまった。あっ、と思い出してブログを書き出した次第。


温泉町の裏道を行く。

路地がうねりだし時間がゆるくなってゆく。消火栓もずっとおやすみ中。おばあちゃんが道ばたで休んでいた。にこにこしてる。ぼくらもにこにこを返す。ぐるりと散歩をすると、またそのおばあちゃんに逢っちゃった。また逢ったねえ…はい…お元気で。狭い村なのだ。狭さが気持ちいいのだ。

撮影:cherryさん

商店街を行く。

8月はこの温泉町にとってONシーズンである。冬や春の賑わいに比べることはできないが、家族やグルウプの避暑客もチラホラいれば、バスケットボールや剣道など大学生の合宿団体がウヨウヨいる。お客さんを向かいいれる飲み屋の建物がまた昭和。蔓が登り日除けがゆらり、三階の引き戸がいいじゃないですか。

温泉に入る。

村内に14箇所ある外湯のひとつ<熊の手洗湯>。ここはもっとも古い湯のひとつだ。建物は縒れている。湯船もしおれている。湯客はもひなびていて、四人いた先客はおじいちゃんばかり。顔をみれば半分あの世にあってもうろくしている。でも肌はツヤツヤし、背筋はピンとしている。おちんちんもぼくよりでかい。くやしいので撮らなかった。

昭和の風情をたっぷり残す野沢温泉には<止まった時間>がある。あくせくするようなところがない。<置いてきちゃったな>を取りもどしたいならここがいい。

温泉道中、cherryさんといろんな話をしたけれど、元同僚たちの今を聞いて考えてしまった。

五十路を越えたひとびと、知人Aさんの勤め先は早期退職勧奨をされた。けっこう大枚をくれるそうだが、子供の年齢と学費を考えると、しょぼくても勤め続ける方がいいと判断した。Bさんはリストラされて独立した。だがずっとサラリーマンで「手に職」がありそうにない。Cさんはうまく生き延びて収入もいい。でもぼくならイヤだなと思う業種の企業である。三十路を越えたDさんは都会ですったもんだして(昭和だなこの表現)身体をこわしたあげく、故郷に帰った。

仕事の問題はあるし、家族の問題もある。田舎は排他的なところもある。でも暮らせるメドがつくならば、田舎暮らしもいいと思う。

ここに来る前、都心の駅の本屋に寄った。店頭の平積みコーナーの本たちを見た。こんなタイトルが目に入ってきた。五十でも三十に見える、老いても楽しい、悩む力、怒らない技術、心に入り込む、伝える力、お金が貯まらない人、選択の科学、自信のつくりかた…

ええい、うるさい!」と言いたくなった。もっと静かな本はないの?これほど自分に不安な人ばかり、求めて止まない人ばかりなの都会って?とおもっちまった。まあいいかそんなこと。ひと寝入りしますわ。明日早起きしてひとっ風呂びたいから。

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