Paypalのマイクロペイメントサービスをめぐって

あなたはPaypal(ペイパル)のアカウントを持っているだろうか? ボクは何度か使ったことがあるし、utteの事業では支払いサービスに含んでいる。ひとことでいうと“クレジットカードを介したオンライン決済手段”(正確にいえば日本では“決済”ではなく“ストアドバリュー/支払い仲介”である。その話は朝山貴生さんのブログに詳しい。後段)。


そのPaypalが“マイクロペイメントサービスを開始”というニュースがあった。マイクロではなく、でっかい動きになりそうだ。

【Paypalの野望】

今年のPayPalの年次カンファレンス(米国時間10/26)で、同社の待望の小額支払いサービスが公開された。発表声明によるとこの新製品は、 ”インコンテクスト(in-context)*で摩擦のない支払いソリューションであり、消費者はわずか2クリックでデジタルグッズやコンテンツへの支払いができる。しかもその際、ゲームやニュース、音楽、ビデオなどのサイトを去る必要がない”というものだ。引用元

日本人が発音しにくい『インコンテクスト』とは、有料ニュースや小説、ゲームなど読みながら/やりながら、「ここからは有料」「対戦を続けるにはチェッカーを買ってください」というカタチで、そのコンテンツ内で課金ができる仕組み

Paypalが「埋め込み支払い/embedded payments」と呼ぶサービスは、有料コンテンツを提供するデベロッパーが、システム内に数行のコードを埋め込むだけで、支払いが2クリックでできるアイコンを設定できるもの。

Hビデオを見ているソバから「ここから先は100円」とか言われたら「いっちゃえ!」という男子も多いだろうし、対戦ゲームで熱くなればバンバン払う。有料オークションなんか特にヤバい。Paypalのマイクロペイメントサービスは、マイクロではなくでっかいことだ。


しかも手数料は12ドル以下は5%+5セントと設定される10ドル=810円のレートで支払いとすれば44.55円になる。日本のPaypal国内取引では、30万円未満の月間取引は3.6% + ¥40 なので、810円の売上だとすれば69.16円25円お得だ。1,000円以下の小口販売をするECにとっては魅力である。

まずはFacebookが導入の名乗りを上げているし、他にもECやゲーム、パブリッシャーが続々続きそうだ。その気持ちはわかる。

【ECマーチャントの小さくて大きな悩み】
低単価の物品を扱うECサイトの悩みは、配送コストと代金受領である。

配送コストは宅配便各社の競争でけっこう安くなってきた。もちろんAmazon級の物量がなければ、宅配便サイズは近県で400円はしてしまう。薄いものならメール便で80円という手もある。いずれにせよ低単価品は不利だ。

さらに問題は代金受領だ。実績がなければクレジットカードが付けられないし、付けられたとしても手数料が負担となる。商品に乗せると価格競争力が失われる。振込み手数料も安くないし、銀行に行く手間は面倒だし、1,050円の商品に代引き315円では買う気も削がれる。

5%+4円なら売り手にも買い手にも嬉しい。日本市場にも普及して欲しいと思うのだが。

【Paypalは実はまだ日本に『来ていない』】
そこで問題がひとつ。Paypalとは何なのか?Paypalは実はまだ日本に『来ていない』 – その根拠と裏事情とは 』で、Overtex グループのCEO朝山貴生さんでこう書いている。

日本ではクレジットカードを持っていない消費者は、その時点でPaypal決済の対象外となります。自分の資金を入金する手段がありませんから。しかも、たとえそのユーザー達はPaypal口座が開設できて、他人からの送金を受け取れても、クレジットカードによる本人確認ができないため引き出すこともできなというわけです。引用元

日本ではPaypalは「決済手段でも決済代行でもない」「支払い仲介」であると氏は書く。クレジットカード以外の代金引き落としができない。そこでPaypalは“ストアドバリュー”という微妙な言い回しで、日本の金融行政圧力を回避して実質的な決済サービスをする。このブログは長文だが、ECに関係する人は熟読されたい。

氏は「旧体制のしがらみが壊されるべき、それはWin−Winになる」と書かれるが、ボクもそう思う。日本市場の閉塞感は金融市場からも漂っているし、すでに金融センターとしても株式取引市場でも、日本はアジアの核ではなくなりつつある。成長のためには“開放“というか“解放”するしか道はないと思うが。

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