『プリバリ印』2010年10月号を読んで感じたこと。

今日のテーマはぼくが拙文を寄稿する月刊誌『プリバリ印』2010年10月号について。ちょこっとぼくの原稿もアピールしたり。


今号のお奨めは幅 允孝さん、BACH代表・ブックディレクター のインタビュー対話をしていくと、そこにあるべき本が見えてくる』。幅さんは大手メディアにも登場する有名人だから、ご存知の人も多いでしょうが、選書家という稀な仕事をされている。全体的におもしろいインタビューですが、とくに次のくだり。

最近はどんどん、記憶が身体から遠いところに保存されるようになってきていると思うんですよね。iPadでもKindleでもそうですが、いわゆる電子書籍だと、例えばプルーストを読んでもツルゲーネフを読んでも同じ感覚じゃないですか。本当は『失われた時を求めて』だったら、「こんな厚い本を読み込んだんだ、俺!」みたいな感動があって、それを含めてプルーストだし、『初恋』だったら、「けっこう薄っぺらいけどいいこと書いてあるよな」みたいな納得があって、それを含めてツルゲーネフなんですが、そうした部分が一義的になっていく気がしますね。引用元 プリバリ印 P.10

まったくその通りだと思う。ぼくは学生時代とても乱読家で、『悲しみよこんいちは』を読んだ翌日に『高野聖』を読み、その翌日に『車輪の下』とか平気で読んだ。ときには分厚い『大地』とか上中下三冊もある『風と共に去りぬ』をがんばって読んだ。プルーストはほんとうに苦しかった(笑)。読んだうちにはいらないな。

読書体験とは、幅さんが言うように厚いとか薄いとかだけでなく、100円で買った古本で読んだとか、高価な全集を買ったとか、学校の図書館で借りて読んでついに返さなかったとか(ごめん)、それも含めてフィジカルなものであった。あ、そういえば『World is Flat/フラット化する世界』は原書を買って、厚くて持ち運びができないのでカッターで二分冊にした(笑)。ごめん。

「電子になってiPadに何冊も入って軽くてうれしい」という人がいるけど、まあね、って感じ。電子がぴったりの本もあるし、そうじゃない本もある。その機微を無視して、十把一絡げに効率だけでぜんぶ電子にするのは、昨日も今日もカロリーメイトで済ませた!といって自慢する類いではないだろうか。

【プリバリ印=Mac Peopleではなくて】
さて今号の特集は『やっぱり紙の本が好き!』、その中で“大型書店で、じっくり、たっぷり、大好きな本や雑誌を探そう!”は、ブックファースト新宿店の話。


この書店は独特である。目的買いではなく“ぶらぶら買い”で本を買わせようというコンセプト。ぼくもつい買ったことがあるし、なにしろ滞在時間が長くなる本屋だ。ブックファースト新宿店は、読書家の心の動線を追ってつくられたと思う。

他にも紙の本にまつわる特集に力が入っているのが今号の特徴。ひとつ気になることがある。「紙の本を手放しで万歳」はだめだと思う。想いがある選書であり、ねらいがある販売だということを心して読んでほしい。マック万歳の『Mac People』のように“印刷万歳”ではない。褒めて叱って印刷人を育てるのだから。

ぼくの来月11月号も再来月12月号の連載も、育てる視点から厳しく&優しく印刷業界を見る方々をインタビューした。次の2本も期待してください。


最後に、今号のぼくのテーマは“会社案内から始まる新・印刷提案”という内容。紙だけの会社案内、単体でいくら魅力があっても…ダメ。今日は以上です。

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