食べログのiPhoneアプリ有料化で思うこと。

食べログアプリが改悪されたとTwitterのタイムラインに流れてきた。そのニュースを見るとユーザーレビューはさんざんだというのだ。確かにさっき現在の評価は最悪だ。
何が改悪と言われているか、バージョンアップが使いにくいという声もある一方、非難が集中しているのが「月額利用料制」。315円であるけれど年間にすると3,780円。かなり高い感じがする。315円でできる主なことは次の通り。

・検索結果の点数順での並び替え
・検索結果の人気順での並び替え
・多様な検索項目での絞り込み

つまり無料アプリでは“検索結果は最近の注目順しかない。これでは食べログでチェックする意味がほぼない。何かで話題になった店舗ばかりが表れて、みんなが評価したグルメが見れないのだから。しかもiPhoneアプリで“月額課金”サービスは、電子ブックをのぞけばほぼない。これではユーザーはアタマにくる。

【有料化の2つの背景】
カカクコム(食べログの主宰)が有料化を決断した背景はいくつかあるだろう。ひとつはレシピ投稿サイト「クックパッド」が先行して有料化した(PCサイト)。しかも有料でも評価されていることだ。


その有料化のポイントは、今回食べログで紛糾した「人気順」なのである。クックパッドでも有料会員は、携帯で人気順をチェックできるので、食べログのiPhoneアプリと同じ。だからこそ、ここまで紛糾はしないと食べログは読んだはずだ。

背景をもうひとつ。それは「食べログがぐるなびを上回った」こと。


デイリーのユニーク訪問者数推移をみると、昨年半ばごろまでは差を付けられていた食べログが、年末にかけて拮抗し、今年1月にかわしてから7月時点まで差を広げている。画像引用元の記事『グルメサイト戦争! 口コミパワーで食べログが首位奪取、王座陥落のぐるなび』に詳しいが、ひとことで言えば「みんなでつくった情報(食べログ)」が「売り手でつくった情報(ぐるなび)」を上回った。賢そうに言えば“食分野がソーシャルパワーの時代になった”のだ。

【食べログの誤算】
ところが誤算があった。「みんなでつくった情報が有料化されるなんて!」というユーザーの怒りだ。食べものの恨みは恐ろしい。有料化の元の「仕入れ」と課金する「商品」を整理しよう。

食べログ:お客が入力する店舗情報と、フトコロと舌の評価

店舗が関与する情報(広告等)はあるが、主体はお客さん。みんなで作る食の情報源という表現がふさわしいのが食べログ。情報の仕入れも販売先も同じ人びとだ。一方、クックパッドはどうか。

クックパッド:レシピ開発者の創作と料理を作った人の評価

こちらは創作と料理が好きな人が主体。創作料理家にはランキングという自尊心を報いるシステムがある。でもほんとは「創作レシピに支払って」と言いたいくらい。レシピには汗と才能がこもる。だが「作る」という手間が入る分、どうやら助け合いになるのだ。

【ソーシャルサイトの有料化はむつかしい】
つまり「商品仕入れ」という点で、あらゆるソーシャルサイトは「タダ乗り」をしているわけで、そこをどう有料化するか、“空気を読む”必要があるのだ。有料サイトが現れ、業界首位にも立ったことで、食べログはそのタイミングを見誤った感じがする。

もっと言えば、味覚は揺れ動く真実なのだ。食べる人の好き嫌いや味覚力にもよるし、体調にもよる。店舗だって明日はもっと味がよくなるかもしれない(食べログから情報削除依頼をする店舗の気持ちはわかる)。集合知は時に衆愚知かもしれない。それを値付けすること自体、むつかしいと思うのだが。

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