鋼鉄のベルクロの話

今日は固い話である。いや正確に言えば、“鋼鉄の話”である。

鋼鉄と言えば、去る1989年“鋼鉄の車輪”というアルバムを思い出す。ローリング・ストーンズ初来日(1990年)の前年に発売されたアルバムで、『スチールホイールズ/Steel Wheels』がそのタイトル。そのアルバムの録音の直前まで、メンバー間はいろいろあって一触即発、殴り合いの瓦解状態だった。それが「ロックするしかないぜ」と再結束、その想いを凝縮したタイトルである。「鋼鉄の車輪のごとくゆっくり、だがでっかく動き出すぜ」と。蛇足だが東京ドームの初来日コンサートは10公演だったが、わたしはそのうち5回をナマ目撃した。スートンズフェチの間では平均数値と言われる。

【cotobaのペダル41.鋼鉄のベルクロの話】

おっとテーマは車輪じゃなくて“鋼鉄のベルクロ”。この凄い発明が世界をどう変えるのか、昨年(09年)秋に発表されて以来、気になっている。


正確には「スプリング・スチール=ばね鋼」素材によるベルクロである。日本人にはベルクロ=マジックテープ(3Mの登録商標)がわかりやすい。付けては剥がしてまた剥がせる、生活の隅々まで行き渡っている素材の“鋼鉄版”である。違いはストーンズの鉄の結束のごとく、結束が強いことだ。7トン/m2という強さ、クルマも軽々移送できる


the device consists of hook tape and loop tape 0.2 mm thick. these fasteners are resistant to chemicals and can withstand a tensile load of up to 35 tonnes per square meter at temperatures as high as 800°C. 引用元)「デバイスは0.2mm厚のフックとループ形状でああり、800度の高温下で1m2あたり35トンの重さを結束することができる


バリバリっといいそうなフックとループで噛み合わせる。一般にはポリエステルのような繊維素材が当たりまえのベルクロ、鉄にすると用途も強さも異なるオドロキがありそう。

【metarlettの出来上がり】
the technische universitaet muenchen (TUM=ミュンヘン工科大学)の研究員Josef Mair氏が主導して開発した。さまざまな3Dモデルをつくり、ファスナーのあるべき形や要素をもとに、コンピュータで最適モデルを構築。もっともイケそうなモデルをプロトタイプとしてくりテストを繰り返した。

出来あがったのが『metaklett』=メタルとドイツ語のベルクロを合わせた造語。多様な用途が期待できそうな構造である。


・ネジや留め具で留める“付け外ししたい”モノ
・運搬上の結束、外しなど建設・製造現場の移送
・高温環境下の作業装置の調査、研究用途

そんな堅い用途を考えずとも小さい日用用途にも適用できそう。精密化・小型化ができれば、わたしたちの衣服やバッグにも現れる。腕時計のスチールバンドも鉄のベルクロでデザインが変わる。天井や壁面に付ける照明器具、洋服や帽子、果てや絵画を掛けるフックにもなりそうだ。

【ギャップを結束しよう】
コンサル業をやってつくづく思うのは“社員間・労使間の溝”。溝がゆえにやるべきこと、やりたいこと、指示すべきことにすれ違いが生じて会社がうまくゆかない。傍目から見れば高い壁じゃない。でもなぜか当事者同士では越えがたい。あれこれ手を替え、品を替えて「跳べ」と命令するのがコンサル業の主要な任務なのである。

身近な例ですが、もう何年も仕事で付き合うcherryさんとわたし、まだ溝はある。意地の張り合いというか譲り合いというか、前に進まないこともある。そこをフックとループの関係で結束できれば、鉄の結束になることはまちがいないのだ。

お互い強みも弱みもよくわかっているから、ほんの少しの溝埋めだけで、90年代〜2000年代のストーンズのように爆発できる。彼女と2人でやっているutteくらしの創作支援)の事業の車輪を、もうちょい高速回転できますよね。

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