わたしは地図なしに福尾商店に行けるだろうか?(寒天が旨すぎる神田のお店)私は地図なしにタイ料理のティーヌーン神田店に行けるだろうか?(ご存知タイ料理チェーンですが神田店はどこだったっけ?)私は地図なしに文京区を歩けるだろうか?
自問1はムリ。自問2もムリだね。福尾もティーヌーンも込み入った場所にあり、行動再現性が乏しい。でも自問3はラクラク。団子坂も関口台も目白も音羽も小石川も小日向も大塚も、道も建造物もおおよそ焼き付いています。世界一住みやすい文京区と(長らく住んだ)豊島区は、“脳内画像”が鮮明だから。
【MAP2】
地図の話なのですが、それは印刷業や関連クリエイター向けの月刊誌『プリバリイン』にわたしが連載する“マーケティング価値校”、最新号(2010年5月号)のテーマが『折り紙ロンドンマップ』だから。

英国在住のデザイナーAnne Staucheさんの発想、デザイン、プロダクト化のプロセスと製品を紹介した記事です。何が新奇かといえば“折り紙”でズームイン&アウト。
閉じた状態ならロンドン主要部(日本なら東京23区くらいのイメージ)、その地図の隅をもって四方に広げると、あらら不思議!その折り込まれた部分の拡大地図が広がるんです!折りは複雑かつ単純な折りが追求され、紙質とともにアイデアと労苦が詰っている。
彼女のマップの構造はこんな感じ。“23区を見る目”と“ある区を調べる目”、そして“歩く街区を調べる目”を一枚のマップに統合し、なるほどね!という展開の折りを入れてツーリストの役にたつ。
国際特許の革新的地図の話、ぜひ立ち読みうれし+購入してうれしを。本号の特集は『電子書籍奔流』。電子書籍マーケットの表と裏を一望にする特集、読み応えあり。(丸善、ジュンク堂など大手書店で取り扱いあり)
【どこでも何でもVSどこかだけ】
現代のマップのトレンドのひとつは“どこでも何でも見える”。グーグルマップに代表される電子マップは便利。ときに“枝番”をきちんと表示しないので、我がアートマルシェ神田の位置が高架下に示される時もある。実際にはこの60mほど東である。

グーグルが5月12日開設した『おみせフォト』というサービスは、店舗内の360度撮影サービス。ぐる〜りと撮影をしてお店の雰囲気をネット上で確かめられる。なんとまあでですが、グーグルの方針(世界中の情報整理)には沿っている。グーグルマップはズームイン(=あらかじめその地を知る)ニーズに答えるサービスだ。
【さまざまなマップから抜きんでるために】
現代の地図。実に複雑かつバラエティに富んだ賞品構成をもている。昔ながらの本の地図、電子地図、一枚モノの地図、2D・3D電子地図という機能バラエティ。さらに食マップ、営業エリアマップ、お散歩マップ、自転車マップなどマイナー向けマップも花盛り。
地図は“鳥の目で見るポジション”のものと、“歩きながらでなきゃ見えないポジション“のものが2つが必要である。グーグル地図はズームアウトもインもできる傑作である。ただ現在位置は方向が不正確という欠点がある。わたしは何度自転車で逆走したか!紙のマップも大きなものは折畳めない。小さなものは字が見えないという苦労もある。どっちもどっち。
思えば今は地図業者じゃない会社もそろって地図をつくる時代。基本情報を一緒にして、むしろグラフィックスや折り方やペ—パー特性で勝負するればいいと思う。それが生き残りの道である。
